先週11/22の円相場見通し通り円高となったが、株安は当たってほしくなかった ヘッジ不足
総括「世界が原油高対策へ動く。年初来の円安基調が変るか」 11/22
*円「通貨11位(11位)、株価12位(11位)、米中主導の原油高対策は円高要因。日本は何で儲けるかのビジョンが見えなかった経済対策」
年間11位の円も今月は3位と健闘している。ただ米ドルが円より強いので円安感はあるが、コロナ感染者増加のユーロや資源通貨の下落で円が全体では上昇している。原油(WTI)価格は今月9.13%下落している。原油価格下落は米中の石油備蓄放出によるものだ。持続性は不明だが影響は小さくなさそうだ。バイデン政権は石油を大量に消費する一部の国に対して、価格を引き下げ景気回復を後押しするための協調した取り組みとして石油備蓄の放出を検討するよう要請した。
今年の円安の要因は貿易赤字ではない。貿易収支は漸くフラットとなったばかりだ。一番の大きな要因は外貨投信が約10兆円増加していることだろう。貿易は輸出は半導体不足で自動車輸出が減少、輸入は原油高で原油輸入額が増加している。原油価格が下落すれば円高要因となる。半導体不足はまだ解消しそうもない。
過去最大の景気対策が消費に結びつくかどうかはわからない。金融所得課税の見直しについて、今年は議論しないとされたが、将来引き上げるなら株価への不安が付きまとう。製造業はそのシェアーが中国に奪われたり工場の海外進出に繋がるとすれば、重点を置きたいのは金融立国だが、その方向性は見られなかったのは残念だ。株価を引き上げずして繫栄も円安もない。
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