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2018年8月21日 (火)

トルコも弱いが南アも独自の材料で弱い

「トルコも弱いが南アも独自の材料で弱い」
(成長見通しなど)
 中銀は、議会に提出した報告書で今年の景気回復は「弱く不安定」になるとの見通しを示した。 「南ア経済は依然として脆弱だ。経済活動の回復は弱く不安定となる見込みで、とりわけ景気のけん引役だった個人消費が2Qに再び減速した」と指摘した。 今年は設備投資が目覚しい拡大を示すとは想定していないとした。また通貨ランドの下落や原油相場の上昇、インフレ率を上回る賃金引き上げなどを理由に、インフレリスクは上向きと分析した。今年のインフレ率は平均で4.8%、2019年は5.6%、20年は5.4%と予想した。
前回指摘した海外勢が懸念する土地収容問題、米国との関税問題もあり南アの前途も険しい。先週の6月小売売上も悪化した。
(ムーディーズ)
 ムーディーズが同国の財政再建ペースは鈍化したと指摘した。
(介入について 中銀)
南ア中銀ミネル副総裁は、南アランドの急落に驚いたものの、現在の外国為替市場は中銀の介入が必要な状況からは「程遠い」との見解を示した。 ただ「見通しが悪化した場合は、インフレが目標レンジ内にとどまるよう金融政策を調整する必要が将来的に出てくる可能性もある」と述べた。 今週のCPI発表を注目したい。中銀については、先週、EFFのマレマ党首が「政府を中銀の唯一の株主にする」ための南ア中銀修正法案を提出した。中銀の独立性が再び懸念材料となる可能性が出てきた。
(弊社 喜望峰リポートより、常々触れている資源価格の下落もあります)

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