「昔はバンバン返済してきた、コール前にも返済したいと言ってきた」
*2000年前後の大手銀行の劣後債は10%近辺であったが、その後金利が低下傾向になると、もちろん初回コール日で返済してきた。ある英銀は少しプレミアムを払うので その前に返済に応じてくれないかとまで求めてきた
*しかし最近は違うようである
4日の欧州債券市場では、ドイツのコメルツ銀行の劣後債が急落。シュテファン・エンゲルス最高財務責任者(CFO)が永久劣後債について、最初の任意償還期日である「初回コール日」で償還する必要性はないと発言したことに反応した。
ブルームバーグのデータによると、この永久劣後債はコメルツ銀行がクーポン6.352%で4億1600万ユーロ(約476億円)発行し、来年6月に初回コール日が訪れる予定。CFOの発言を受け、額面1ユーロ当たり8セント下げ91セントと、3年ぶりの低水準に沈んだ。
エンゲルスCFOは7-9月(第3四半期)業績を説明する電話会見で、永久劣後債に関する記者の質問に対し「今日の観点から、償還する理由が思い浮かばない」と回答。現時点での資金調達に不安はないとも述べた。
コメルツ銀行の広報担当者は、エンゲルスCFOの発言に永久劣後債が含まれていたかどうかコメントを控えた。
永久劣後債は初回コール日での償還が慣例となっているものの、英スタンダードチャータードが今週、来年1月に到来する初回コール日での償還を見送る方針を示し、欧州信用市場に激震が走った。投資家の間では、他行もこれに追随する可能性があると懸念されていた。
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