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2011年11月12日 (土)

最近の中国情勢

「最近の中国情勢」

中国は今週以下の指標が発表された。

・小売売上高  予想17.6% 前回17.7% 結果17.0%
・鉱工業生産 予13.4% 前13.8% 結果 13.2%
CPI 予5.4% 前6.1% 結果5.5%
・PPI 予5.8% 前6.5%、結果5.0%
・固定資産投資 予 24.7% 前24.9% 結果 24.9%
 
 ほぼ予想通りのCPIとなったが、0.1%だけ予想を上回ったことで上海総合指数も大きくは反応していなかった。中国の指標に敏感な豪ドルはやや下げている。CPIの内訳で懸念されていた食品価格は+11.9%で、上昇ペースは減速した。食品以外は+2.7%と落ち着いている。

さてここ2週間はこのCPI低下期待や中小企業の新たな景気対策で株価は上昇してきたがややそれに水を差す発言も出てきている。

 温家宝首相は「住宅価格引き下げは継続し、最近の住宅価格は、民衆に受け入れられるものとなった。不動産業の健全で秩序だった発展にも寄与する。今年は1000万戸の住宅建設プロジェクトを進め住宅価格上昇の圧力を弱めた」とした。中小企業景気対策同様に民を思う気持ちが出ているのだがこれが不動産株下落に繋がってしまい株価も伸び悩んでいる。

 
今後の成長率については中国人民銀行は「2011年のGDP成長率が9.2%に、2012年は約8.5%まで減速する」との見方を示した。一方、経済政策については欧州債務問題など外部環境の変化に応じるべきだがそれは微調整にとどまるとした。中国の金融政策は世界経済に大きく影響するので要注目だ。

 さてG-20サミットが終了した。中国代表は「欧州のソブリン債務危機を議論し、EUが発表した包括案が金融市場を安定化し困難を克服し、経済回復と発展の助けになることに期待する」と表明した。

また「G20の新興国メンバーが、世界経済に積極的に参加し、国際金融の安定化、世界経済の成長を促すようになってきた。これは時代の進歩であり、世界の経済秩序の深いレベルでの調整と歴史的な変化を物語っている」と指摘したがBRICSの影響力が大きくなったということだろう。さらにG-20は「依然として財政が比較的健全な,豪,ブラジル,カナダ,中国,ドイツ,韓国及びインドネシアは,各国の状況を考慮しつつ,財政の自動安定化機能を作用させることに合意し,世界経済状況が大きく悪化した場合には,中期的な財政目標を維持しつつ,国内需要を支える裁量的措置を適切にとることに合意する」と声明に謳った。中国は期待されている。お金を出せるのは中国しかいない。

「ラガルドIMF専務理事が中国のツイッターに」

http://www.weibo.com/

https://www.find-japan.co.jp/lp/weibo_01.html

IMFラガルド専務理事が訪中し欧州債務問題について説明した。既に個別国への支援だけでなくEFSF債を購入している中国であるがイタリア債務問題もありさらなる支援を要請したいのだろう。

 さてラガルド専務理事は中国版ツイッターとも言える「新浪微博」にツイートしすでに3万人以上がファンになっているそうだ。他にビル・ゲイツ氏やエマ・ワトソンなどがツイッターとして参加している。ゲイツ氏は210万人のフォロワーを獲得している。

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