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2010年12月29日 (水)

来年も良い年に!(最終回):水谷

とうとう最後のブログとなりました。そこで今年を振り返り、来年への道筋としましょう。

私は金利中心で為替相場を見ています。その意味では面白い相場ではなかったかと思います。米金利の動向が為替相場を支配しました。2月のバーナンキFRB議長の議会証言(大雪のためテキスト配布)で、詳細にわたり信用緩和(バーナンキ語録)の出口戦略を説明しました。それにより市場は色めきたち金利上昇、ドル買いへと反応しました。そして、4月頃からは欧州発のソブリンリスク つまりギリシャ危機が再燃しました。ドル金利は上昇しない、リスク回避志向が続きました。米債券を保有するのが当面安全との市場のコンセンサスをもとにドル買い、債券買いの金利低下を意識した市場環境となりました。

ギリシャ危機が影響したか定かではないのですが、急速に米経済は市場の予想とは反対し、悪い経済指標が相次ぎ、秋口には再び追加金融政策を促す市場環境に一転することになります。10年米債は2.40%にまで落ち込みました。ドル売りが加速することになりました。程なくQE2なる第二段の追加金融緩和政策6000億ドルの国債購入が発表されました。しかし財政赤字懸念を意識した米債券売りそして低金利政策が続けられるのではとの思惑から、米債券市場から米株式市場へ資金を移す動きが加速することになりました。結果10年債は3.50%を越す利回り上昇、そして米株式市場が年初来高値を更新する環境となりました。金を筆頭に原油、CRB指数も高値とリスク志向が復活しました。

FRBは来年6月までは国債を買い続ける。そして低金利政策を続ける。そう考えると金利は上昇、リスク志向が続くのではと思いが強い。米財政赤字問題はあるものの、良い金利上昇からリスク志向対象通貨、つまり、資源国通貨(豪ドル)が強く、反対にユーロはソブリンリスクを意識したユーロ売り/ドル買いの動きになるのではと思い描きます。

欧州ではギリシャ危機、アイルランド危機を意識した相場となったようです。PIIGS諸国の財政問題は来年に持ち越しそうです。スペイン、ポルトガル、イタリアの財政問題は格付け機関の不意の報道で盛り上りそうだ。来年もこのネタを収益源にしたいものです。

それでは円はどうなるかですね。リスク回避志向が強まれば円高、リスク志向が強まれば円安が基本のところで、米金利次第ではないかと思います。楽観的な私としては米金利上昇、日本の低金利政策と、日米金利差拡大の動きは強まるのではと推測します。単純に金利差拡大で円安方向ではとおぼろげながら来年の構想を描いています。

でも今描いていても局面がどんどん変ります。エコノミストにその辺りは任せておいたほうが良さそうです。どうせ当たりはしない。彼らは責任をとる必要がない人たちです。結局その日、その日の相場と仲良く対話するのが我々と言える。今日の動き、1週間の動きを予想して相場を張り、生きてゆくのがストレスを持たないで生きてゆく方法ではないかと思います。相場はあなたの友達です。そしてけんかをしてはいけません。相場はいつも正しく、素直に従いましょう。そしてストレスなく為替生活を楽しみましょう。

それでは2年間どうも有難うございます。またどこかで会いましょう。

皆様にとって来年も良い年でありますように。

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コメント

良く拝見させていただきました、ありがとうございます。

投稿: | 2010年12月29日 (水) 12時51分

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