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2010年11月 8日 (月)

QE2後のマーケットを考える : かかし

 先週は「FRBによるQE2(量的金融緩和政策第2弾」や週末の雇用統計をめぐってマーケットがかなり揺れそうだ」と申し上げました。(「2011年の株式市場を読む(その3」)

 確かに、ダウ平均株価だけでなく日経平均株価も大きく動きました。1週間で4.6%の急騰です。

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 日足で見ると、113日(水曜日)のQE2発表を受けた木曜日以降の大幅な上昇が目を引きます。

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 そこでダウ平均株価の動きを追いながらQE2後の様子を確認して、今週の日経平均株価を見る上での参考にしたいと思います。

 まず113日のQE2に対するダウ平均株価の反応です。発表直後にモタつきが見られましたが、結局は好感されて64.10ドル、0.58%高で終えています。3連騰です。景気の悪さ→弱い経済指標→QE2→株価上昇という構図が維持されています。

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 114日はスタートから急騰を見せ、219.71ドル、1.96%の大幅高で終えました。QE2による流動性の大量注入が確定的になり、インドなど新興国市場が大幅高になった影響が大きかったようですが、週間ベースの新規失業保険申請件数がコンセンサスを大きく上回ったこともインパクトがあったと見ています。

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 なぜ、雇用状況の悪さを示す新規失業保険申請件数がマーケットにプラスの影響があるのか? 弱い経済指標はQE2を発表したFRBの判断の正しさを示すものだからです。再び、景気の悪さ→弱い経済指標→QE2→株価上昇という構図です。

 115日は、マーケット開始前に10月の雇用統計の発表がありました。非農業部門の雇用者数が予想を大幅に上回る強い数字でした。米株先物は上昇し、ドル高円安に振れました。発表の瞬間は、マーケットが好調な雇用統計を歓迎する雰囲気がありました。

 ところがマーケットが始まると、すぐに停滞色が強まっています。結局9.24ドル、0.08%の小幅高で終えているのですが、大引け直前に買い上げられたためで、ザラバの基調の弱さが印象的でした。

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 マーケットは、弱い経済指標を好感して上昇を続けてきたわけですから、雇用統計の好調な数字が不都合なものであることにすぐ気付いたようです。もし、強い経済指標が続くようであれば、FRBは判断を間違えたことになるわけです。

 さて、10月の雇用統計が示唆する強い経済指標が正しいのか、経済の弱さを懸念するFRBの判断が正しいのか?

 私はFRBの判断が正しいと考えます。景気は悪化を続ける可能性が高いと見ています。

 理由は米国製造業の出荷と在庫の動向をベースに作成した在庫循環モメンタムの動き。長期的な視野から見ても、現在の悪化傾向が鮮明に浮き出ています。

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 在庫循環モメンタムを構成する出荷の動向を見ると頭打ちが鮮明です。

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 一方、在庫は積み上がりが加速しています。

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 この景気の悪化をQE2で食い止められるかどうかはわかりません。しかし、少なくともFRBの判断は正しいのではと考えています。

 ということであれば、11月5日のダウ平均株価が、雇用統計の強さにも関わらずにザラバで見せた軟調な展開は、おそらく正しい反応であって、ドル高円安へ為替が大きく振れたのは一時的なものである可能性が高いと推測することが出来そうです。

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 今日(118日)の日経平均株価は、その雇用統計後の円安が重要な要因となって、高く始まりそうです。CMEの日経先物価格(円ベース)9,700円の近辺での寄り付きを想定しています。

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しかし、その後はマーケットを押し上げる要因が見当たらりません。ドル円がさらに大きく円安方向に振れるとは考えにくいからです。むしろ、高く寄り付いた日経平均株価はその後調整局面に入る可能性が高いと考えています。したがって、「徐行運転」を続けざるをえません。

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