今週の日経平均株価は小動きか? : かかし
先週の日経平均株価は0.17%と小幅ながら上昇しました。これで4週連続の上昇となり、11月に入ってから9.7%上げたことになります。
一方で、先週のダウ平均株価は1%下落しました。11月は現在までのところ0.29%下げています。
この結果、日米の株価乖離は着実に縮小しています。そして、ドル円の動きとの連動性の高さも維持されています。日経平均株価が、国内要因に関係なく、ダウ平均株価と為替の動きだけでほぼ決まってしまうというのは情けない気もしますが、これが現実の姿です。
さて今週の日経平均株価はどうでしょう? 結論は小動きと見ています。
まず先週の動きを日足で見ると、月曜日の0.93%の上げが最も大きく貢献しました。その背景は、アイルランドがEUとIMFに支援を要請したことから、欧州の財政問題に対して楽観的な見方が広がり、ユーロ高円安が進んだことでした。
その欧州が再び怪しい雰囲気です。先週金曜日のアイルランド銀行のADRは8.86%の急落を見せています。引け後の時間外取引では3.47%戻してはいるものの、予断は許さないようです。
加えて、ダウジョーンズ・スペイン株価指数が1.88%下げました。アイルランドの情勢が飛び火したように見えます。
ならば米国は? ブラックフライデーの好調な小売動向に対する期待から、楽観的な動きが見えました。メイシーズが0.42%上昇して、引け後の時間外でもさらに0.19%上げています。
消費への期待が大きい一方で、気になるのは24日(水曜日)に発表された10月の耐久財受注の動き。頭打ちが鮮明です。
この耐久財受注統計に含まれる出荷と在庫の数字から作成した耐久財在庫循環モメンタムは-0.18%と、とうとうマイナスに沈んできました。
耐久財受注統計は、12月3日に発表される10月の出荷・在庫・受注統計の一部を事前に公表したものですから、かなり高い確率で全製造業在庫循環モメンタムもマイナスに転じると推測されます。9月までは次のような動きでした。
ダウ平均株価を日足で追うと、すでに頭打ちが鮮明ですが、この状況には変化がなさそうです。
このような局面を反映して、長期金利の上昇も止まり、それに連動するようにドル高円安の動きも止まっています。
以上の展開を合わせて考えると、日経平均株価の上値は重いと考えられます。ただし、欧州の財政問題や朝鮮半島の情勢が大きく動いてダウ平均株価が急落するようなことがない限り、下値も限定的と思われます。
以上から、日経平均株価は小動きと想定しています。
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