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2010年10月13日 (水)

(小局)豪ドルはミニ調整後再び反発:津田

(小局)豪ドルはミニ調整後再び反発

先週強い9月雇用統計と米ドル安のダブルメリットで史上高値である99セント台まで上伸した豪ドルは、今週利食い先行の調整を見たが、下値も97セント台半ば(80円近辺)と限定的で再び99セント手前、81円近辺まで値を戻している。引き続き市場では米国の追加緩和の思惑が支配的で、利食いの米ドル買い戻しは時々入るものの、調整一巡後は再び米ドル安地合いに戻るという展開。まあ、FRBが中間選挙を前にしてオバマ政権に協力している訳でもあるまいが、金融緩和期待で米株価が上昇しているし、ドル安が米国輸出業者に恩恵を与えていることが、逆風が激しいオバマ政権にとって数少ない朗報であろう。このように基本的にはドル安地合が継続しているが注意を払いたいのはドル安反対とも取れるコメントが出初めていること。例えば野田財務相の「介入含も断固たる対応」は耳にタコができたが、それ以外にもトリシェ総裁の「強いドルが国益と言う米国の立場に同意」、今週になってイエレンFRB副議長は「超緩和金融政策が金融バブルにつながる可能性」を示唆している。また豪州のギラード首相も「豪ドル高の輸出産業への圧迫」に懸念を表明しており、こちらの新聞でも豪ドルパリティーを目前にして“輸出産業及び観光業”への懸念を取り上げた記事が増えつつある。個人的には別のブログにも投稿したが、来年には米景気回復そして出口戦略の開始を標榜する米政府(FRB?)がドル相場をできるだけ下げて、その発射台の位置をできるだけ低くしようとしているのは見え見えであると思うのだが。ただ80円台割れを間近にしてあえぐ日本の輸出産業(特に中小)の実態を見ると、野田財務相には「ドル相場の乱高下より絶対値の小ささ(ドル円の低さ)が問題ではないか?」と疑問を投げかけたいところ。このままではドル円の80円割れは時間の問題であろう。米経済に回復の兆しが見えるまで80円を死守するのが“あんたの仕事”であると思うのだが。

(向う1週間の予想レンジ:豪ドル米ドル 0.9650-1.0000 豪ドル円 79.00-82.00

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