2011年の株式市場を読む(その2) : かかし
9月6日に「2011年の株式市場を読む」と題して、来年の株式市場が、今年とは対照的な良い年になる可能性が高いというお話をしました。
今日はその簡単な補足をしてみたいと思います。
結論を先に申し上げておきます。一昨年秋の「100年に一度の大恐慌」という大騒ぎがどこかへ行ってしまいました。しかし、1930年代の大恐慌後にダウ平均株価が見せた歴史的な上昇局面と、昨年3月を底に上昇基調に転換した可能性が高い日経平均株価の現在までの動きが、かなり似ていることに興味を持っています。かつてのダウ平均株価と同様の展開であるとするならば、これから日本でも歴史的な上昇局面が待っているように見えます。果たしてどうでしょうか? 楽しみです。
それでは、最初に定例のご報告から。
先週は「再び『徐行運転』に逆戻りと見ています」と申し上げたのですが、懸念していたように0.92%の下落となってしまいました。
日足で見ると、火曜日の200円を越える下げが大きく足を引っ張りました。
一方、ダウ平均株価は0.51%上昇しましたので、日米株価の乖離が一段と拡大しています。
日米株価の乖離を見ると次のようになっています。
日経平均株価とドル円の動きを重ねてみると、多少連動性が薄れてきたように見えます。
しかしながら、日米株価乖離とドル円の動きを対比してみると、相変わらず高い連動性が維持されています。つまり、円高が株価低迷の背景だということです。「断固とした」当局の様子見の姿勢が、株式市場を停滞させ、経済を圧迫しているということです。
そこで、今週の動きですが、G7で懸念が表明されたはずの通貨安競争の先頭をひた走る米国で一段の量的金融緩和措置に対する期待が強く、円高への警戒は怠れないようです。したがって、基本は「徐行運転」を継続です。
しかしながら1ドル80円の大台を越え79円台に突入するようなことがあると、大台替わりの時点で為替介入の可能性があります。介入となれば、株式市場の様相がガラッと変わりそうです。したがって、あくまでも「基本は」徐行運転ということです。
次に、今日の本論なのですが、1930年代の大恐慌後にダウ平均株価が見せた歴史的な上昇局面と、「100年に一度の大恐慌」と大騒ぎをした2008年秋以降の日経平均株価を対比すると、かなり似た動きであることに興味を持っています。
良く見ると、細かいところで乖離が見えるのですが、為替の影響が大きいと考えています。そこで、日経平均株価をドルに換算したものと比較してみると、1930年当時とダウへ金株価との連動性がかなり鮮明です。
ということは、もしこの連動性が保たれるならば、悲観的な構造論(もちろん1930年代の米国にもありました)にもかかわらず、日経平均株価にはかなり歴史的な上昇局面が待っているかもしれません。
2011年のドルベースで見た日経平均株価は、底堅さを見せながらも上昇幅は限定的というのが正直な推測です。しかし、比較的に早い時点で円高の動きが円安に反転する可能性があると考えています。そうなると、これまでマーケットを抑えつけてきた要因が一転して押し上げ要因になるわけです。円ベースで見た日経平均株価はかなり大きく上昇する可能性が高いと考えます。
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