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2010年9月13日 (月)

株価と為替 : かかし

 先週の日経平均株価は1.37%上昇しました。2週続けてほぼ同じ上昇率でした。

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 と言っても、決して安定的な推移というわけではありません、日々の動きを追うと、山あり谷ありのデコボコ持ちでした。

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 早く悪路から抜け出したいところですが、正直なところ、快適なハイウェーまでの道のりは遠いようです。「徐行運転」で進むしかありません。

 そこで。今日はこの悪路のもっとも重要な原因の一つである為替に焦点を当ててみたいと思います。

 まずは株式市場の動向から。以前にもお話ししましたが、日経平均株価は年初は好調でした。115日の時点では、注目市場の中でもトップグループのパフォーマンスです。

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 それが、先週の金曜日(910)には、とうとうドバイにも抜かれて、上海と最下位を争う深刻な事態となってしまいました。

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 ところが、日経平均株価をドル建てで評価して、年初来パフォーマンスを計算すると、様子は大分異なります。素晴らしいパフォーマンスというわけではありませんが、それでもオーストラリアを上回り、ブラジル、香港、台湾と肩を並べます。

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 つまり、円高が株式市場の低迷に大きく影響したということです。政府・日銀の円高放置の姿勢が非常に重大な株式市場の停滞を招いたということです。日経平均株価とドル円の動きを重ねると、昨年3月から上昇してきた株価が為替の重圧で押し下げられていく様子が鮮明に浮き出ています。

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 すでに「口先介入」の効果も薄れた状況で、為替介入もなく円高放置政策が続くことを前提とすれば、どの程度までの円高を覚悟する必要があるのか? これについても、以前にお話ししたと思いますが、国際通貨研究所で算出しているドル円購買力平価で考えると、輸出物価ベースで見た1ドル72.16円あたりとなりそうです。

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 となると、一段の円高があり得るわけですが、日経平均株価とドル円の連動性の高さからみれば、株価も同じようなマグニチュードで下落せざるを得ないということになります。円高放置政策のおかげで、世界の中でも圧倒的に悪いパフォーマンスの株式市場になるわけです。

 参考までに、1995年とその前後のドル円と日経平均株価の動きを重ね合わせたものを見てみたいと思います。記憶にある方も多いと思いますが、1995419日のドル円は81.35円でしたが、この日はザラバに大きく円高が進み、一時79.75円をつけています。

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 ここから読み取れることは、やはり為替と株価の連動性の高さです。したがって、今回も、円高放置であれば、同様の事態が待っているように思われます。

 ただし、1995年当時と現在の違いもあります。最大の違いは株価水準。1995年のもっとも円高が進んだ時期にも、日経平均株価は14,000円を上回っていました。そして、その後円安に転じると22,000円を超える水準まで回復しています。それに比べて現在の株価は10,000円を大きく割っています。しかも一段の円高となれば、更なる株価下落が待っています。

 このような追い込まれた状況にもかかわらず、政府の対応は、民主党代表選のための多少の票取りパフォーマンスが加わっているのですが、基本的には「口先介入」でお茶を濁しているにすぎないように見えます。事態の深刻化に慣れてしまって、いっこうに意味のある思い切った対応が見られない状況を、一般的には「茹でガエル」現象というのだそうです。

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