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2010年9月13日 (月)

外為入門70、財務省の破局のシナリオ進行中

「外為入門70、財務省の破局のシナリオ進行中」

1988年に財務省(当時大蔵省)は「破局のシナリオ」という異例のリポートを作成した。

A.2025年には政府の借金がGDPの153%になる
B.2025年には経常収支がGDPの14.3%の赤字となるということだ。

A.については2025年を待たずに早々と達成している。今既にGDP500兆円の160%程度、800兆円の赤字となっている。税収40兆円で800兆円の借金だ。例えれば自分の給与が400万で8000万借りていることで結構苦しい。EUの累積財政赤字基準はGDPの60%以内であるので世界でも破格の財政赤字だ。

 B.についてはおそらく大蔵省も予測していなかった所得黒字増加で経常収支は黒字のままだが、貿易黒字は今年大幅減少している。例年は10兆円程度の貿易黒字をたたき出す日本だが、今年(2008年)は原油高で輸入金額が増えておそらく2兆円くらいの黒字となる。1980年代以来の少額の黒字となる。さらに年後半は毎月貿易赤字であるので来年は年単位でも貿易赤字となる可能性も高い。貿易大国日本は「いま何処」といったところだ。

また別の予想として「日本も米国と同様に財政、経常の「双子の赤字」を抱えて債権国から純債務国に転落することになる=C」とも予測していた。さすが優秀な官僚であり、Aは正解というか控えめな予測であり、2025年にはどれくら巨額になっているのだろうかと思うと恐ろしくなってしまう。

Bも方向性は間違っていない。2025年まではまだ15年以上あるのでこの予想も当たる可能性が高い。
C.となれば悲惨だが、これはまだまだ日本は200兆円程度の対外純資産国ということで赤字もまだ双子にはなっていない。

 ただ今後このまま円高が放置されれば、これまでの歴史通り、今年も例のごとく、円高不況への財政出動の為の赤字国債発行が続けられる。また円高で輸出も激減(海外生産の増加)し、次第に貿易黒字だけでなく経常黒字も減少傾向を示していくだろう。さすが日本の英知の財務省(当時大蔵省)の予測だがこれも現実となってきてはこの恐るべきタイトルの「破局のシナリオ」リポートがもう一度日の目に出ることはないだろう。大本営とは事実を明らかにしたくないものである。

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