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2010年8月11日 (水)

外為入門46、介入その2

「外為入門46、介入その2」

「4.為替介入の実務」
 
日本銀行は、財務大臣の代理人として為替介入を実行するが、その実務部隊となるのが金融市場局外国為替平衡操作担当と国際局バックオフィス担当である。

(為替市場の情報収集)

 日銀為替担当では、為替ディーラー等の市場参加者や、日本銀行の海外事務所および海外中銀と緊密にコンタクトをとる一方、内外の情報提供サービス会社の情報をも利用することによって、為替相場動向を日夜注意深く把握・分析している。さらに、こうした為替相場情報とともに、海外における債券・株式市場の動向、商品市況等についての情報収集・調査も行なっており、為替相場を軸にした多面的なモニタリング体制を敷く。このようにして集められた情報は、日本銀行内において、金融経済情勢に関する判断材料の一つとして政策委員会等へ報告。また、介入に関する財務大臣の代理人としての立場から、毎日、財務省の為替介入担当部署である国際局為替市場課にも報告している。

(為替介入の決定)

 為替相場が急激に変動する場合等には、財務省為市課から日銀為替担当のディーリング・ルームへホットラインを通じて連絡が入る。日銀為替担当は、為替相場変動の背景や、介入決定の判断に資するような最新のマーケット情報を提供する。財務大臣が介入の決断を下すと、財務省為市課から介入実行の具体的指示が伝えられ、介入が実施される。財務大臣は、介入を効果的・効率的に実施するために為替市場における様々な要素を勘案して、実施方法を決定する。日銀為替担当は、介入の実行と平行してマーケット情報を集め、市場の反応等を財務省為市課へ提供し、これを基に実施方法が見直されることもある。

(資金の決済)

 介入に係る取引条件についての合意が成立すると、それからは日本銀行国際局のバック・オフィスに引継がれる。バック・オフィスは、ディーラー約定の内容を取引先銀行のバック・オフィスと照合・確認し、決済を実行する。
 

「5.為替介入資金の調達と運用」
 
 日本銀行が財務大臣の代理人として行なう為替介入は、すべて政府の「外国為替資金特別会計」の資金が使われる。この資金は、大別して外貨資金と円資金によって構成されており、ドル買い・円売り介入の場合には、「政府短期証券(FB)」を発行することによって円資金を調達し、これを売却してドルを買い入れる一方、ドル売り・円買い介入の場合には、外為会計の保有するドル資金を市場で売却して、円を買い入れる。

 外為会計は、これまでの円高局面での外貨買い・円売り介入の累積等から高水準の外貨資金を保有している。こうした外貨資金は、財務大臣によって、流動性・安全性等に最大限留意しつつ運用が行われている。その大宗は流動性等に問題のない主要先進国債券で運用されている。前述のバック・オフィスは、こうした外貨資産運用の実務にも携わる。

円売り外貨買いの介入を繰り返してきたことによって日本の外貨準備は2007年9月末で9456億ドルに達した。同じように外国為替市場で人民元売りドル買い介入を行っている中国の外貨準備も急増し日本を抜いて1.4兆ドルの残高がある。また中国は外貨準備の効率的運用の為、政府機関を設けて今月より運用を開始した。

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