気になって、呑気堂健康迂話、元為替ディーラー鍼灸師
「気になって、呑気堂健康迂話、元為替ディーラー鍼灸師」
*元三井住友、三菱証券でディーラー、ブルームバーグで記者、甲子園球児
梅雨も中休みをするときがあるようだ。日中の最高気温は30.9度まで上昇し、ちょっと空調なしでは施術が難しくなってきた。ただ、きょう尋ねてきた方は、クーラーなしでお願いしますということだったので、こちらとしては喜んで受け入れた。クーラーは骨の髄まで冷やしてしまう。冷害にはくれぐれもご注意を。 さて、きょうは、気になって気になって仕方がないという方へお勧めの経穴(ツボ)を紹介しよう。労宮といって、これは昔の中国の宮殿のことを示す言葉なのだが、手掌の中心部にある。簡便法で探すには、指を軽く握るように曲げて、中指と薬指の先の中間が手のひらに触れたところである。 この部分を反対側の中指で軽く押さえてあげる。かすかな脈気を感じる。しばらくすると、すぅ~と落ち着いてくる。高ぶって早くなっていた脈も平になってゆく。特に左手の手のひらが有効の場合が多い。氣は左、血は右である。 なぜこの経穴を持ち出したかというと、どうもあのことが気になって落ち着かないというメールを友人から頂いたためである。友人によると、同じ共同住宅の住人の高齢者が、尋ねごとをしてきて、その場で出来る限りの応対をして立ち去ったのだが、どうも老人の言動に不確かな部分が多く、炎天下に残してきたことが気になって気になって仕方がない、というのである。 ケースとしては、少し違うかもしれないが、家を出て数分後になると、鍵をかけてきたか、あるいは火の始末はきちんとしただろうか、などとこちらも気になって仕方がないという人も世の中にはいるそうだ。対応策としては、戻れるならば戻り、戻れないならあきらめる、しかない。 しかし、それはそれまで(家を出るまでに、あるいは普段の習慣として)に万全の対策を施したかによって、得られる安心感と諦め感、つまりは諦観が全然変わってくる。時にはその不安や心配が昂じて、精神的に参ってしまうことにもなりかねないそうだ。 そこで、落ち着くための掌心のツボ、労宮を紹介してみた。緊張して気が上(頭)にあがってしまって降りてこない、あるいは余分な考えが頭のなかをグルグルまわって収拾がつかない場合などにも、軽く抑えて、息を整えてみてはいかがだろうか。 |
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