やはり徐行運転で! : かかし
先週は「2010年後半の株式市場を考える」というタイトルで、少し長期的なことをお話ししました。そして、当面のスタンスとしては「徐行運転を継続」するのが望ましいと申し上げました。
5.48%と大幅に下落した週の翌週ということだったのですが、反発もあるだろうと見ていたわけです。終わってみれば4.15%の上昇。期待以上の反発でした。1週間を日足で追うとこのようになっています。
では今週は?
一気呵成に「加速を!」と行きたいところですが、どうもそう簡単にはいかないような気がします。上値が重い展開が予想されるため、「やはり徐行運転で!」という冴えない投資判断になります。
なぜ上値が重いのか?
理由は国内要因ではありません。というより、国内要因にはマーケットを動かす力がないように思います。過ぎてしまえば忘れてしまいがちですが、あれだけ「短観!短観!」と大騒ぎしていたのも関わらず、予想を上回る内容であった短期経済観測をマーケットはほぼ完全に無視しました。
やはり米国の動向がポイントになりそうです。実は、先週の日経平均株価の上昇の最大の牽引安は、1週間で5.28%と急騰したダウ平均株価でした。
その米国の今後の動きはどうなのでしょうか?
私は上げすぎと見ています。住宅や雇用の経済指標がコンセンサスよりも良かったことで、景気回復期待が高まったことがマーケットの上昇を支えたのですが、景気が良くなるのではなく、悪くなると考えています。
その理由は、株価との連動性の高い景気指標である米国製造業在庫循環モメンタムがピークアウトしているためです。
このような局面では、マーケットが上昇しても一時的なものと見る必要があります。
実際、ダウ平均株価のザラバの動きを追うと、かなり強引に上げた様子が見られます。7月8日の動きは次のようなものでした。大引けにかけての唐突な上げが印象的でした。
翌日の7月9日も似たような展開です。
というわけで、今週はその反動が懸念されます。本格化する決算が仮に良いものであっても、株価はそれを先取りして上げています。
決算の先頭バッター、アルコアの先週金曜日の動きはこのようになっています。
JPモルガンチェースも好調でした。
ということは、良い決算数字が出ても、材料出尽くしということで、反落のきっかけになる可能性も否定できないようです。
米国市場の上値が重くなれば、日本市場も同様な展開になると考えます。したがって「やはり徐行運転で!」という結論になります。
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