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2010年7月26日 (月)

ストレステスト歓迎の反動に要注意! : かかし

 上がったり、下がったり、せわしないマーケットが続きます。

 今週から決算が本格化します。好決算がマーケットを押し上げる期待が高まっているようです。

 しかし、私はそれほど楽観的ではありません。2つほど気になる点があります。それがマーケットの重石になりそうなので、相変わらず「徐行運転」を続けようと考えています。

 その気になる点の一つは、米国で利益がコンセンサスを上回っても、売上が下回るとマーケットが厳しく反応すること。同様の展開が、これから本格化する日本でも見られる可能性があります。

 もう一つの気になる点は、欧州のストレステストを歓迎した動きの反動が出る可能性があることです。

 それでは、最初に、いつものご報告から。

 先週の日経平均株価は0.24%と僅かながら上昇しました。

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 米国株式市場の上昇と円安に牽引されて、金曜日に2.28%と急騰したことで、かろうじてプラスのパフォーマンスを達成したという感じです。

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 先週金曜日には、好決算とストレステスト歓迎の動きから、ダウ平均株価が0.94%上昇しています。それを受けて、今日(26日)の日経平均株価は9,500円近辺と高めの寄り付きが期待できそうです。

 好調なスタートとなりそうな日経平均株価に対して多少警戒的に臨む理由の一つが、これから本格化する決算です。

 米国の決算と株価の動きを見ると、売上高が期待に達しないと株価が大きく下がる傾向が強いことが注目されます。神経質な動きの背景には経済の減速懸念があると考えています。そして、同様の傾向が、これから本格化する日本でも生じると見ています。

 では、なぜ米国でそこまで神経質なのか? 米国商務省のデータを用いて、全製造業の出荷金額、つまり売上の動きを見ると、次のようになっています。5月までは実績値、6月以降は、出荷の基調が大きく変化しないことを前提としたシミュレーションです。したがって、前年同月の推移が大きく影響します。

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 この図が示す通り、売上の減速感は今後一段と鮮明になりそうです。マーケットは、それを意識しているように思います。

 それでは日本は? 鉱工業全体の出荷金額の推移は次の様になっています。米国と似た状況です。したがって、たとえ利益が好調であっても、売上が未達であれば厳しい下げが待っているような気がします。コスト削減による利益はすでに織り込み済みということなのでしょう。

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 次に、欧州のストレステスト。予想通りというより予想以上に欧州の金融機関の体質が強いことを、マーケットはとりあえず歓迎したようです。

 しかし、米国では今年に入って、100を越える地域金融機関が姿を消しているというのに、20年に一度という経済環境の悪化の中でも、ギリシャやポルトガルでさえ、厳しい状況に追いやられる主要銀行が一つもないという報告に、個人的には驚きを感じました。

 それに対して、基準が甘かったのではという指摘がなされています。これについては、私の株式ブログ「スケアクロウ投資経済研究所」の「ストレステストに対するマーケットの反応に要警戒! 」をご参照ください。

 この基準が甘いという認識が、とりあえずは歓迎ムードで受け入れた株式市場の反動を招く可能性に警戒しています。米国のストレステストも基準が甘いと言われたにもかかわらず株価は昇したではないかという指摘もあるようですが、昨年はストレステストのあるなしにかかわらず、世界のマーケットが春を底に大きく上昇した時期でした。今年は、景気がピークアウトから減速へ向かう局面にあります。

 興味深いのはストレステストの結果発表直後の米国市場の反応です。

 発表後にユーロはドルに対して下落して、しばらくしてから上昇を始めました。

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 ダウ平均株価は発表後に下落に転じ、1時間ほどしてから上げに転じました。

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 為替も株価も、ストレステスト歓迎の動きに入る前に、逆の反応を見せたわけですが、個人的には、発表直後の為替や株価の反応のほうが正しいのではと考えています。

 というわけで、今日も長くなってしまいましたが、今週も「徐行運転」で注意しながら臨むつもりです。

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