南ア政策金利決定前に
「南ア政策金利決定前に」
南アでサッカーワールドカップが無事終了した。FIFAからも運営を評価された。チケットを買うお金のない貧困層の問題はあったが、国際大会運営に自信をもった南アズマ大統領は2020年のオリンピック開催候補に名乗りでることを表明した。
さてランド円は週足では前々週陽線、先週陰線となった。南アの内部要因で上下しているのではなく外部要因によるものだ。それは他の資源国通貨にも共通していることである。前回の下げの外部要因としては米国景気指標の悪化、主要企業決算も冴えなかったこと、中国2QGDPの減速で世界の株価や資源価格が下落したことによる。途中南ア5月小売売上が予想の前年比+3.8を上回る+4.6%、また自動車販売も好調であったが、外部要因による下落の流れを変えることは出来なかった。
さて今週は注目の政策金利決定がある。コンセンサスは据置だ。景気指標もそれほど力強いものが連続するわけでなく、雇用では失業率が高い、また5月CPIも前年比+4.6%とインフレターゲット内に収まっているからだ。10%を超える賃上げ闘争でインフレ懸念は気になるところだ。
ただ南ア紙では利下げ論も出てくるようになってきている。南ア紙でスタンダードチャータードバンクはレポレートを6.5%から6%へ下げるべきとしている。「国内景気は弱い。景気は多くを外需に頼っている。1QGDPは前年比+4.6%であったが、多くは鉱山と製造業によるものだ。国内消費もまずまずであったが雇用の創出はまったく行われなかった。失業率は25.2%である。民間への貸し付けは非常に弱い。世界の金融収縮が改善しているが南アでは信用供与が弱い。南ア経済は外需頼みであり、世界経済の回復はまだ安心できるものではない。」という趣旨のものだ。
マーカス中銀総裁も「景気刺激策から撤退するには速すぎる。国内経済が弱い中で、外需が崩れることは南ア経済に打撃を与えることとなる」ことも気になる発言である。
ゴーダン財務相はインフレターゲティングの枠組みは信頼できる政策の有益なシグナルだと発言している。為替レートについては「柔軟な為替レートは衝撃を和らげる役割を果たし、金利の変動を抑制することを支援する」としている。据置予想が多いが利下げに票を投じる委員もいるだろう。
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