為替悠々の章おしまい
「為替悠々の章おしまい」
延々と為替相場の変動を掴み取ることに紙面を割いてきた。212回目である。
しかし私の理想は固定相場であり単一通貨である。ある程度の経済水準が同じであれば外国為替相場の存在が円滑な経済活動の障害となる。
ユーロ誕生以前には欧州を数カ国旅行すると国境をまたぐたびに両替をして手数料をとられ最初にもっていた現金が激減すると言われた。同じく経済活動にも支障をきたしていたのだろう。その欧州は単一通貨「ユーロ」を誕生させた。さらにユーロの加盟国を増加させていくだろう。
日本は変動相場制をとっているが、何かそれが皮肉にも国際水準から乖離する日本の高価格、高公共料金、規制などをごまかしているようにも思える。
変動相場なので比較がしにくくなるのである。例えばドルと統一通貨となれば日本の高コスト体質が浮き彫りになり、規制の撤廃や適正な料金へのシフトが起きよう。 変動相場が日本の恥部を隠しているようにも見える。
アジア共通通貨構想もあるが、共通通貨になるためには参加国が同じような制度にする必要がある。欧州はそれなりに先進国のドイツからやや遅れていたポルトガルまで規制、税制で近づく努力をした。
日本も共通通貨構想があるなら、シンガポールや香港の制度、税制に近づいていかねばならない。彼らが日本の高コスト体質に近づくことはありえない。いやそれは世界中のどこの国も日本の制度には近づけない。
日本がアジアでもユーロ加盟でも、ドル圏に入るので何でもかまわないが、そのときこそ真の規制撤廃、関税撤廃、構造改革が行われるではないだろうか。そういう意味で共通通貨の誕生の夢は見てみたいものだ。
また明日から新企画でやっていきます
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