徐行運転を再開! ; かかし
先週は「ブレーキを! 」踏んで一旦停止をしたのですが、今週はアクセルに足を移して「徐行運転を再開!」したいと考えています。
先週の日経平均株価は1.98%とかなり大きな下げとなりました。
月曜日の3.15%に達する急落を埋めることができませんでした。
先週金曜日にダウ平均株価が0.38%と僅かながらも上昇して終えたことを背景に、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)の日経先物価格(円ベース)が9,795円となっていますので、これをメドに、月曜日の日経平均株価は小幅高でのスタートになりそうな様子です。
問題はその後です。一言でいえばユーロ円の動向次第と見ています。特に4月以降はユーロの動きと日経平均株価の推移が極めて強く連動しています。
ドル円と日経平均株価の連動性も基本的に高いのですが、直近は多少の乖離が認められます。
ということは、ユーロドルの変動幅が大きくなる中で、日経平均株価はドルの動きよりも、ユーロの動きを見ながら推移しているということになります。
では、ユーロ円はどう動くのか? これが解らないと株価が読めないということになります。株の世界に暮らしてきた私のような人間には実に恐ろしい状況です。
基調はユーロ高、円安へ動くと見ています。これが「徐行運転を再開!」する理由です。
なぜユーロ高か? 欧州の財政問題が小康状態になっているという極めて一時的な理由です。決して、欧州の状況を楽観的に見ているわけではありません。
場合によっては、朝鮮半島をめぐる地政学的な変化が円安要因となる可能性もありそうだと思っています。
18日に発表される6月の月例経済報告で「景気回復宣言」がなされると報道されています。おそらく、この宣言は何の影響も与えないだろうと考えています。
理由は、鉱工業在庫循環モメンタムの動きに示されています。(指標の詳細は私の株式ブログ「スケアクロウ投資経済研究所」の中の「ご質問に答えて:出荷在庫バランス」をご参照ください。)
この指標が示唆するように、景気は2009年2月には底を打って、2010年2-3月にはピークアウトが鮮明になっています。株価は、すでにこの指標に沿った動きを見せてきました。「景気回復宣言」どころか、景気は下降局面に差し掛かっており、今後の動きをシミュレーションすると、下降のペースは一段と速まる気配です。
似たようなことが過去にも何度も繰り返されてきましたので、別に驚くようなことではないのですが、どうも嫌な気分です。
住専問題が決着した楽観ムードの中で、1996年に誕生して、「財政危機」を背景に「財政構造改革」にエネルギッシュに取り組み、日本にデフレを定着させた橋本政権のあたりが、最近になって財政問題に力を入れ始めた新政権を見る上でとても良い参考になるような気がしています。気のせいでしょうか・・・
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