徐行運転を継続!(その2) ; かかし
先々週は+0.9%と僅かながらも上昇に転じて、ようやく一息ついたと見られた日経平均株価ですが、先週は-6.48%と再び急落してしまいました。デコボコはあるにせよ、底堅い基調を期待していたのですが、その判断は誤りであったと思います。
理由は欧州の動向が、想定とは逆に、急速に悪いほうへ傾いてしまったためと考えています。南欧諸国の「財政問題」を越えて、EUのリーダー国間の不協和音が、ユーロ崩壊の恐怖を引き起こしたような気がしています。「ユーロ危機」の急速な進行は予想を上回りました。
そこで今週をどう見るか?
不透明な環境下ですが、「徐行運転を継続!」したいと考えています。シートベルトと、急ブレーキを踏める態勢は不可欠ですが・・・
なぜそう考えるのか?
どうも、日米の株式市場の動きを見ていると、底打ちの兆しらしきものが見えるのです。
まず、先週金曜日の日経平均株価。245.77円、2.45%の急落であったにもかかわらず、逆行高をした銘柄が目を引きました。
まず、グーグルとの提携を発表したソニーが0.63%上昇しています。
加えて、代表的な中国関連銘柄である日立建機も1.7%高で終えました。上海市場の上昇に反応したようです。
ポイントは、欧州問題で悲観一色に見えるマーケットなのですが、意外に冷静に動き始めた様子が見えるということです。(詳細は株式ブログ「スケアクロウ投資経済研究所」の「今日のマーケット動向 5月21日」をご参照ください)
次にダウ平均株価。先週金曜日は125.38ドル、1.25%上昇しました。大引け前僅か30分での急騰ですから、楽観するわけにはいかないのですが、銀行株の強さに注目しています。JPモルガン・チェースが5.87%の急騰を見せています。
上院で金融制度改革法案が承認されたことが、悪材料出尽くしとされたようです。ここでも、ポイントは、欧州問題の重石にもかかわらず、マーケットが合理的な動きを見せ始めているということです。
また、大引け前30分に見せたマーケットの急上昇ですが、VIX指数の急落と同時進行になっており、投資家のリスク許容度が高まりを見せました。(ご参考に「VIX指数と国際商品指数」をご覧ください)
投資家心理の改善もあって、原油価格が1.07%下落したにもかかわらず、シェブロンの株価が1.2%の上げを見せたことは注目に値すると考えています。(詳細は「米国株式市場を振り返る 5月21日」をご覧ください)
そのようなわけで、株式市場の動きの中に、反騰の兆しを感じているわけです。
ただし、繰り返しますが、シートベルトと急ブレーキの態勢は不可欠です。
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