« 英雇用 | トップページ | 明日のお楽しみ »

2010年5月12日 (水)

豪ドル近況

「豪ドル近況」

豪の次の政策金利決定は6月1日であり少々時間がある。現在は6月の利上げを読む向きは20%弱で、一方市場金利も9月まで4.75%の金利水準を織り込んでいない状況である。

それについては5月4日の中銀声明で「金利は借り手にとって平均水準になるだろう」とし、前回の「政策金利は借り手にとって平均よりも幾分低い」から修正したことによる。追加利上げの必要性が縮小してきている。

 また景気指標も以前からお伝えしているように今年前半ほどの強さを示すものがなくなってきている。昨年来6回の利上げの効果が出ているのだろう。ただ中銀の懸念は次第にインフレに移りつつある。昨年と違って今年は世界各国が回復の途上にあり物価上昇圧力が強くなってきた。スティーブンスRBA総裁は「商品価格は一昨年の金融危機直前の最高値に向かって上昇しており、インフィレ率は以前の見通しに反して2.5%を割り込んでこない。交易条件は2008年のピークに近づき、インフレ率は来年に向けて更に上昇する可能性がある」と発言した。

 声明では「インフレターゲット達成のため、必要に応じて金融政策を設定」ともなっており利上げが打ち止めではないことも示唆している。

一方今年後半に総選挙を控えるラッド政権のスワン財務相も今回の利上げについては家計や中小企業への打撃が懸念されるとしている。ラッド政権は支持率が低下しており、40%の鉱山税課税計画も評判が悪くなっている。本日夕刻は劣勢を挽回すべく連邦予算案の発表がある。財政赤字縮小をアピールするだろう。また13日(木)には4月雇用統計がある。ここでいい数字が出ないと自律反転はなく外部要因に左右される相場となり6月入りとなる。 伸び悩む展開の継続となろう。

|

« 英雇用 | トップページ | 明日のお楽しみ »

為替10年5月」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 英雇用 | トップページ | 明日のお楽しみ »