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2010年5月14日 (金)

成功報酬―余人をもって代え易し、為替悠々184

「成功報酬―余人をもって代え易し、為替悠々184」
 
 中村教授の青色発光ダイオードの貢献が認められ収益見込みの1200億円のう
ち600億円の報酬価値が認められた。実際は200億円の支払いを会社に命じた。
会社が損をするとか言うが何もやらなかったら元々ゼロなのでおかしな判決でもな
い。

 為替ディーラーでも銀行なら年間1億円以上は儲けなくてはいけないだろう。大手
銀行で顧客ビジネスや介入があれば年間100億円以上儲ける人も出てこよう。その
半分である50億円いや20%でももらえればディーラー稼業もジャパニーズドリーム
となるだろうが、実際はもらえて2%から10%程度なのであろう。ヘッジファンドならも
う少し高い気がする。 しかしあまり目立つとではそのビジネスは誰がもってきたのか
と営業や銀行の貸付部門との摩擦が起きよう。なかなか難しい問題だ。

 やはり邦銀では中村さんが200億円ではなく2万円の報奨金をもらっていたような
扱いになるのであろう。あるいは肩たたきだ。もちろん「良く頑張ったな」と上司が肩
を叩いてあるいは揉んで健闘をたたえてくれることだ。それはそれで嬉しいものだ。

 まあ文化の違いもあるだろう。いわゆる日本の「恥の文化」だ。金のことを言うのは
恥だということだ。他人と違うことをやるのは恥だ。

 また為替ディーラーと中村さんの業績には決定的な違いがある。それはその仕事
が「余人をもって代え難し」かどうかだ。為替の仕事だけでなく、銀行の仕事、事務
や管理の仕事は余人をもって代えやすいのである。そこへ成功報酬が払えるのかと
いう疑問はある。その仕事へついたラッキーさがある。「代わりはいくらでもいるよ。」
という仕事は多い。「余人をもって代えがたし」的仕事ならイチローや中村教授のよう
に外へ飛び出せよう。そして飛び出された企業は弱体化しよう。残念ながら為替デ
ィーラーの仕事はすぐ代わりが来て前任者と大差なくこなせる点も多い。

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