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2010年5月10日 (月)

為替のマナー、為替悠々175

「為替のマナー、為替悠々175」

 ビッグバンのキャッチフレーズ「自己責任」のもとで監督官庁もなく何の規制もなく自由に始まった個人為替取引も何らかの当局の規制が加わるようだ。

 法律以前のマナーと道徳で解決すればよいが「法律は最低の道徳」と発言した中坊さんも弁護士を廃業してしまったのは残念だ。

さて最近二つの安売りがあった。一つはオンラインショッピングの入力ミスで2178円のパソコン販売に注文が殺到した。また多摩ニュータウンの7割引きマンションに800倍の応募が集まったという。

為替業界では1980年代では古き良き道徳というかジェントルマンシップがあった。
例えば相手が明らかに違う大台の相場を提示した時はそれをヒットしてはいけないということだ。実勢が1ドル109円の時に勘違いで ユーロ円の129円20-25と提示してもそれを売買してはいけない。もちろんそんなに差がなくて1円程度の間違いでも許されなかった。

 また顧客といえどもレシプロカルではない相手には両サイドを提示しなくても良い。ブローカーに場にある注文の本数を聞いたときは聞いた時点で取引が成立するなどがあった。

 しかしプラザ合意後に新規銀行が続々参入するにあたりそのようなマナーはなくなってしまった。日本の有り余るお金の勢いで相手からはマナー違反と言われることをして現地の新聞でも批判されるようになった。訴訟をするとも言われたこともあったようだ。それは一つの銀行に「フルアマウント」と言ってドルを買いつつ他の数行でも同時に同じ行為をして相手の銀行にカバーするチャンスを与えずに一瞬に数十万ドルの損をさせたりもしたからだ。

そのほかにもいろいろあるが規制やルールがないことで「何でもあり」に変わってきている。昔あった紳士協定は為替業界にはなくなってきた。

多摩ニュータウンの値引きは実勢だから仕方がないが(もちろん土地などの基礎的条件が大きく変動するのもおかしいが)、パソコンのミス入力を悪用して儲けようとするマナーは悲しい。それが現代インターネット社会なのだろうか。あるいは良きマナーや恥の文化もなくなってきたのだろうか。

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