元ディーラー鍼灸師、呑氣堂健康迂話 鼻水すする
「元ディーラー鍼灸師、呑氣堂健康迂話 鼻水すする 」
2010年 03月 19日
呑氣堂健康迂話 鼻水すする
東京から離れておよそ一年が経過した。久しぶりに北国の冬の厳しさを体感したが、高校生のときに感じたこととあまり変わらなかった。当時、寒気が厳しく雪に囲まれる生活について「背筋が伸びて悪くない」とまったく気にしていなかったが、二十年以上が経過した今年もまだその感を持ったところにひそかな満足感を得た。春はすぐそこである。
人間の身体というのは、まことに不思議でさらに神秘的なものであって、天地自然に順応するように出来ている。暖かいところにいれば、体温を下げる調節が行われ、逆に寒い環境に身をおけば、自然と発熱して、体温の上昇に資してくれるのである。まことに精妙で、とても人智の及ぶところではない。ある意味、放っておけば良いだ。
寒いところで体温を上げる作用としては、身体の震えや鳥肌などは誰しも体験したことのある自然の摂理であるが、その結果尿量が多くもなる。もちろん、身体の内部が寒さに負けじと活発に働くことによって老廃物もいきおい増えてしまう。これを頻尿といって忌み嫌うようでは、自らの身体に対して失礼極まりない。
また、鼻水の出が盛んになるのも、体温の上昇の結果であって、身体を褒めてあげこそすれ、なんで鼻水が出るのよと苛立ちの矛先を向けるのは筋違いであろう。体温を上昇させようとする作用によって、これまで詰まっていたものが溶け出すだけのことである。す~っと通った鼻の道筋を感じる身体感覚を養っていただきたい。
このようやく出てきた老廃物をわざわざ吸い上げようとする人がいるが、これは言語道断である。汗と同様にいったん外に出た不要物を再度体内に取り込むと思わぬ悪さをすることがある。それを知ってか知らずか、確かポーランドだと思ったが、トラムなどの公共の場で鼻をすすると、衆人の嫌悪の眼が一斉に向かってきて、許すまじの雰囲気が醸成されるそうである。
そのため、かの国ではポケットティッシュかハンカチを手放せないらしい。NHKのラヂオでちらっと耳にした情報だが、なるほどポーランドではエチケット違反として捉えているというような報道の仕方ではあったが、おそらくは、かの地の先人が、鼻水の再用は身体に悪影響を及ぼすと代々伝えてきた結果であろうと推察する。日本にもそのような良い風習がたくさんある。活かしきれていないのは、もったいない話である。
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