警戒を緩めずに : かかし
8週間連続して上昇を続けてきた日経平均株価ですが、先週はついに0.72%と僅かですが下落に終わりました。
とは言え、昨年の底値からは58.1%高い水準にあります。今年年初からの上昇率も6.2%に達しています。これは、ロシア、インドネシア、タイの次ぐ高いパフォーマンスで、米国、ベトナム、ブラジル、インドが続いています。
日米の株価連動性も相変わらず高く、日経平均株価の反落はダウ平均株価のペースに合わせようとする動きであるようにも感じられます。
そこで、今週の動きなのですが、決算発表が徐々に増えており、次期の企業業績に焦点が当たってきそうです。対ドルで円安に振れていますので、業績回復への期待が高まりそうなムードです。
しかし一方で、マーケットの高値警戒感から、利益確定売りの圧力も無視できないような気がします。
したがって、小動きを想定しています。ただし、現時点では、利益確定売りの引き金となる明確な理由が見えないのですが、もし、人民元の相場に変動があり、その影響で円高に振れるようなことがあると、一気に利益確定の動きが加速する可能性も否定できないので、警戒を緩めないようにしようと考えています。
先週は、米国商務省の発表した2月の出荷・在庫・受注統計を用いて作成した景気指標である在庫循環モメンタムが反落に転じたことが気になると申し上げました。この指標と株式市場の連動性が非常に強いためです。
対照的に、経済産業省の2月の鉱工業生産動向による在庫循環モメンタムはいまだに頭打ちの兆しは見せていません。
ところが、鉱工業の中の耐久消費財にピークアウトのシグナルが明確に出ています。これは、鉱工業全体の在庫循環モメンタムが遅かれ早かれ頭打ちになるかなり明確なシグナルであると考えています。
昨年春に鉱工業在庫循環モメンタムが底を打った時点で、株式市場も底打ちと見たのですが、当時のマーケットは悲観一色でした。その指標が今度は頭打ちの兆候を見せ始めています。マーケットのセンチメントが楽観にあふれていても油断はできないようです。
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