警戒態勢を維持 : かかし
先週の日経平均株価は続落となりました。どうやら今週も警戒態勢を緩めるわけにはいかないと考えています。
日足の推移を見ると、上昇基調の崩れが鮮明になってきました。
日経平均株価が0.91%下がる一方で、ダウ平均株価も僅か0.19%の上昇にとどまっています。日経がダウに多少歩み寄るかたちで、きれいな連動性が示されています。
そこで、今週の日経平均株価なのですが、軟調な展開が続く可能性が高いと見ています。とりあえず、今日(19日、月曜日)は下落スタートとなりそうです。11,000円の大台を下回るかもしれません。
先週末に、ゴールドマン・サックスが証券詐欺罪で訴追されたショックが日本の株式市場に及びそうです。
シカゴ・オプション取引所のVIX指数が急反騰したことが示唆するように、グローバルマネーのリスク許容度の低下が国際商品価格を下げ、資源エネルギー関連や素材関連株が停滞すると見ています。
加えて、欧州のソブリン・リスクを背景とするユーロ安がマーケットの重石になることが懸念されます。
そのようなわけで、これからゴールデンウィーク明け後にかけて本格化する決算発表に対する期待もあるのですが、楽観は禁物と考えます。
ところで、警戒態勢を強調するのは、もう一つ重要な理由があります。
株価の動きに対する説明力が高いために重視している鉱工業在庫循環モメンタムの動きです。在庫循環モメンタムは、出荷金額の増減率から在庫金額の増減率を差し引いて算出する景気の先行指標です。
この指標と日経平均株価はかなり高い連動性を見せています。
問題は、この指標が今後下落に転ずる可能性が高いのです。かりに、指標を構成する出荷や在庫が今後大きく変動しないことを前提に、今後のシミュレーションをすると、下の図のようになります。
ちょうど1年前から、この指標が回復を始めたわけですから、増減率で見れば、今後はプラス幅が急速に縮小するのは当然ということになります。その動きに株価水準が連動するわけです。
そのようなわけで、マーケットの今後の動きを「注意」ではなく「警戒」しながら見ています。
追伸:講演会のお知らせ
今週土曜日(4月24日)に、対談形式の講演会をします。もし、ご興味があれば、是非おいでください。無料です。
日時:2010年4月24日(土)13:00-16:40
場所:大手町ファーストスクエア イーストタワー2階
主催:インベスター・ネットワークス株式会社
問い合わせ:株なびカンファレンス運営事務局
http://www.kabu-navi.jp/confe/index.jsp
内容は、私と藤沢久美氏(シンクタンク・ソフィアバンク副代表)との対談です。景気と株価の焦点を当てた株式入門的な内容になる予定です。
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