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2010年4月26日 (月)

野球をやるなら相撲をやるな、為替悠々155

「野球をやるなら相撲をやるな、為替悠々155」

 野球をやっていたが太ってきたので相撲をやる人を戒めているのではない。
野球が上手くなりたいなら野球をやるべきで相撲を研究しても効率が悪いということだ。

 私などは単純系頭脳なので問題を出来るだけ単純化したいと常々考えている。為替の予想は難しい。しかし難しいのにさらに問題を複雑化する動きが多い。

イラク問題、原油価格、日本の株価、金利、中国問題、ユーロドルの動きこれらについてよく解説をして円の為替相場に結びつける。専門である為替相場もあたらないが、専門でない他の市場の相場や政治問題から為替を予想する。もっともらしく聞こえるので納得する。(為替ディーラーは株を見ながら、債券ディーラーは為替を見ながら、株ディーラーは債券を見ながら相場をはるとも言うが、まずは自分の足元を見たい。)

では本当にそうだろうか。原油が上がれば円安というが20年ほど原油は常に上昇基調であったが円は強い。株は3万8千円から1万円割れたが総じて円高基調だ。

為替は為替で考えたい。為替の関所、出入り口を捉えたい。多くは国際収支や対内対外証券投資状況に表れる。国際収支表は為替の需給までは教えてくれないがそれを類推するのは上の専門外の他の市場の問題を考えるよりは簡単だろう。

その他はヘッジ率、IMMのポジションをスパイス的に加えれば良い。外―外で円を取引されては関所を通らずわからないが、ヘッジファンドといえどもすべてが為替取引ではなく金融商品をからめている。その時は国際収支などの財務省の統計に表れる。為替の純投機も国際収支表からは解読難であるがある程度は銀行ディーラーからは聞きだせるし金額的には日本の経常黒字から見れば小さい。

他の問題を考えるのも重要だがそれがどう需給に響くかだ。原油なら日本の輸入額が1ドルの原油価格の動きでいくら増減するかだ。(日本の原油輸入量は年約2億5千万Kℓ、1バーレルは160ℓで現在39ドル前後、輸入量は原油依存から離れ次第に減少している)

イラクの問題、金利の問題、日本株の問題も具体的に数量化したい。感覚だけではだめだ。問題を多様化すればいかにも国際的、ディーラ-的と思われる。だが頭が混乱するようなだけの気もする。もちろん多様化、複雑化して訳をわからなくしないと紙面や記事が埋まらない、話が続かないという問題も残る。

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