よたび、反騰は続くのか? : かかし
毎度、同じような気の利かない標題で申しわけありません。来週はどうやら違うものになりそうです。
先週の日経平均株価は2.4%の上昇となりました。これで4週連続の上昇です。
日経平均株価:最近のパフォーマンス |
% |
2010/01/18~2010/01/22 |
-3.57 |
2010/01/25~2010/01/29 |
-3.71 |
2010/02/01~2010/0205 |
-1.38 |
2010/0208~2010/02/12 |
+0.35 |
2010/02/15~2010/02/19 |
+0.31 |
2010/02/22~2010/02/26 |
+0.02 |
2010/03/01~2010/03/05 |
+2.40 |
ダウ平均株価も2.3%上げており、日米の株価の連動性の高さが目立ちます。
今週は果たして5週連続の上昇となるかどうか興味深いところですが、その可能性は高いと見ています。
理由は、先週金曜日の米国株式市場の動き。2月の雇用統計が予想ほど大きな雇用者数の減少とならなかったことを背景に上昇しました。(「米国株式市場を振り返る 3月5日」)
これを受けて、今日(8日、月曜日)の日経平均株価は大幅な上昇で始まりそうです。ただし、1週間で見ると、月曜日の貯金を徐々に使っていくような展開を想定しています。特に、12日の株価指数先物・オプションのSQ算出後の株価の動きを警戒しています。
12月に大きく増加した機械受注の1月の数字、3月期末を控える株式市場の季節的な市場要因など気になることが多いのですが、やはり何と言っても米国株式市場の動向。
そこで、3月4日に米国商務省が発表した「出荷・在庫・受注統計」をもとに、景気の状態を確認しておきたいと思います。下の図は全製造業の在庫循環モメンタムです。出荷の増減率から在庫の増減率を差し引いたものが在庫循環モメンタムです。出荷の増減率が細い実線、在庫の増減率が細い点線で示されています。(在庫循環モメンタムの詳細は「在庫循環概念図」をご参照ください)
ここから読める通り、在庫の積み上がりが気になるのですが、出荷の勢いが強く、在庫循環モメンタムの上昇が続いています。
この在庫循環モメンタムとダウ平均株価の連動性は非常に高いため、米国株式市場の堅調さは維持されそうです。
となれば、ダウ平均株価との連動性の高い日経平均株価も基調としては底堅い推移となりそうです。したがって、たとえ調整の動きがあっても、限定的な影響にとどまるだろうと考えています。
ただし、米国商務省の統計のなかに気がかりな点があったので指摘しておきたいと思います。「コンピュータ及び周辺機器」部門の在庫循環モメンタムは頭打ちの兆しが強くなっています。
在庫の積み上がりが見え始めてきています。そればかりではなく出荷の伸び率も頭打ちの気配が見えています。出荷だけを取り出して見ると下図のようになっています。
この在庫循環モメンタムはハイテク株との連動性が高く、リーマン・ショックから間もない2008年11月を底に、他の分野に先駆けて上昇を始めました。それが、今度は早々と頭打ちの兆しを見せ始めているわけです。
米国ハイテク企業の好業績を背景に、ナスダックの値動きが非常に良いのですが、正直なところ、警戒感を強める必要性を感じています。
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