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2010年3月12日 (金)

為替悠々97、戦前の介入2

「為替悠々97、戦前の介入2」

しかしロンドン海軍軍縮条約の批准をめぐり政局不安が生じたり、イギリスが金本位制から離脱したことによりさらにドルはさらに買われた。売り応じるということは正貨(金)が流出するということである。 「統制売」は横浜正金のドル売り持ちを急増させた。またドル資金の調達を急がせた。

 政府は金本位制を維持する道義的説得と円の高金利政策を進めた。維持する与党(民政党)と
金輸出再禁止を主張する野党(政友会)との論争にもなった。

 政府(民政党)日銀、横浜正金連合軍と政友会、ドル買い銀行連合軍との対立は次第に先鋭化した。ついに「統制売」は敗れ実需輸入のみに限り、他には売り応じないこととなった。無制限の「統制売」から一転為替管理となった。さらに受け渡し未了のドル為替は期限内に解け合いの申し込みのないものは絶対に解け合いに応じないとした。よってドル買い連合軍は円資金調達のためドル売りを行い48ドル台に低落していた円相場は49ドル3/8へ戻した。こうしたせめぎあいの中政変が起こり 犬養政友党内閣が大蔵大臣に高橋是清を起用、金輸出再禁止を実施した。政府民政党横浜正金連合軍は政友会、普通銀行ドル買い連合軍に破れもろくも崩壊した。(続く)

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