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2010年3月18日 (木)

為替悠々106、シンガポール外準運用と責任

「為替悠々106、シンガポール外準運用と責任」

 シンガポールのような暑さになってきたと思っていたら、ちょうどブルームバーグTVでシンガポール政府投資公社(GIC)の黄国松(NG KOK SONG)マネージングダイレクターのインタービューが行われていた。息の長い人でありグリーンスパン議長のように信頼感は絶大なのであろう。GICはシンガポール政府出資の運用会社であり、外貨準備などを長期運用する。運用が思わしくない時は責任をもとるようだ。約1000億ドルを運用している。1981年以来海外投資によりインフレ率より常に4から5%超える運用を行ってきている。

アジアの協調介入も話題に上る時があるが、シンガポールにせよ香港にせよ収益重視でやっているので上手くコワークできるかどうか疑問だ。利にのったところで利食われてしまい反落する可能性がある。しかしそれぞれの国民の資産の減価を防ぐためにも無意味な介入は出来ないであろう。

その点日本は外貨準備のみならず各省庁が資金を金融市場での投資、公益法人設立から温泉市場まで様々な運用を行っているがその収益に対する責任はない。損は税金で国民に薄く広く賄ってもらうのが原則だ。せっかくその筋の専門家の自負もあり民間からの資金や人材を受け入れているのだから真面目に運用して範を示してもいいのではないだろうか。屋上屋を架す調査や研究の公的団体をつくるなら真剣に責任をとる運用機関を設立して欲しいものだ。優秀と自負するなら調査より運用だ。

さて黄国松(NG KOK SONG)氏の話の内容は

*今後はインフレと金利上昇下での運用は難しい。

*20年間続いた株と債券市場からの二桁以上の運用利回りは難しいかもしれない。
*一桁の運用利回りに終わってもインフレが落ち着くことを望む
*成熟した市場から成長の望まれるアジアなどのエマージング市場に資金を移す必要がある。

 GICの動きはアジア時間のみならず欧米市場にも大きく影響する。それにフォローするものも多いが彼らのスタンスは長期である。

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