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2010年2月 1日 (月)

国際商品市況の動向に注目! : かかし

先週は「米国市場に連動する停滞に警戒を」としていたのですが、正直なところ、想定を上回る厳しい展開でした。日経平均株価は1週間で3.7%の下落となっています。グラフには鮮明に表れていますが、日米が連動して下げています。

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 そこで今日は、果たしてこの下げがさらに続くのか? 急反騰に転ずる可能性はあるのか? ということについて考えてみたいと思います。

 結論を先に言っておけば、下げがあとどれだけ続くかについては不透明で予断を許さないのですが、急速かつ大幅な反発に転じる可能性はあると考えています。

 なぜ調整が終わる時期がみえないのか? それは、この調整を牽引する要因が、米国の新金融規制、中国の金融引き締め強化といったきわめて政治的、政策的なものであるためです。政治的な意思決定次第で株式市場が大きく揺れ動く可能性があると見ています。

 ただし、注意すべきことは、新金融規制や金融引き締め政策そのものが直接株式市場を低迷させているというわけではないかもしれないということです。新金融規制➱米政府と銀行業界の対立➱リスクマネーの委縮➱国際商品市場からの資金引き揚げ➱国際商品市況の下落、という流れが株式市場に重石となっています。一方。中国の金融引き締め強化➱中国国内の需要軟化➱アジア各国の輸出鈍化➱国際商品市況の下落、という構図が認識できます。

 ということは、この2つの要因がともに国際商品価格と結びついているわけですから、もし国際商品市況(とりわけ原油価格)の上昇が鮮明になれば、株式市場も回復に転ずる可能性が高いと考えています。その意味で、原油価格の動向について今後一段と注目しながら、推移を見守ろうと思っています。

 では、急反発の可能性もあると見ているのはなぜでしょうか? それは、日米の景気指標が明確に改善傾向を示しているからです。すでに何度か指摘していますが、日米の在庫循環モメンタムが急速に上昇しています。日米両国とも、在庫循環モメンタムと株式市場は基本的に連動しています。(指標の解説は、スケアクロウ投資経済研究所の「在庫循環概念図」をご参照ください)

 したがって、もし株式市場の重石が何かの事情で取り除かれると、株価は本来の連動性を回復しようと、一気に上昇に転ずる可能性があると考えます。

 それでは、先週金曜日(29日)に発表された12月の鉱工業生産動向を、「在庫循環モメンタム」という景気指標を通して見てみようと思います。

 鉱工業生産(数量ベース)は前年同月に比べて5.3%増加しました。リーマン・ショックのあった089月以来初めてのプラス転化です。ボトムは092月。前年同月比38.4%の減少でした。

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 そこで、日銀の物価統計も加味して、出荷金額の増減率から在庫金額の増減率を差し引いた景気指標である「鉱工業在庫循環モメンタム」を見ると次のようになっています。

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最近の動きを拡大すると次のようになっています。

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 赤い太線で示した在庫循環モメンタムが急上昇しています。この上昇を支えているのが、黒い実線で示した出荷金額の回復です。08年以降初めてのプラスとなりました。

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 在庫金額の動きを見ると、数量ベースでは依然として減少が続いているのですが、金額ベースでは在庫圧縮が一段落の傾向です。これは在庫循環モメンタムを引き下げる要因になります。

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 なぜ、数量ベースと金額ベース動きが異なるのでしょうか? 理由は原料価格の上昇です。日銀の投入・産出価格推移という物価統計を見ると、点線で示した投入価格、すなわち原料調達コストが上昇に転じていることが読み取れます。

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 ということで、鉱工業在庫循環モメンタムは、在庫というマイナス要因を、出荷というプラス要因が凌駕したために上昇を続けているわけです。

 この在庫循環モメンタムと日経平均株価との連動性は高いため、株価本来の基調としては、上昇局面にあります。

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 したがって、現在株価を押さえている要因が取り除かれると、株価は本来の景気と株価の連動性を回復しようと、一気に上昇する可能性があると考えるわけです。

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