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2010年2月11日 (木)

最近の金の軟調:津田

最近の金相場の軟調

金価格は昨年12月に1オンス=1220ドルの史上高値を付け、当地エコノミスト間でも向こう2-3年の内に1オンス=2000ドルに達するとの過激な見方が出ていた。しかし今年に入って金価格は高値を更新するどころか軟調に転じ、先週は一時1044ドルと20083月の従来の史上高値1033ドルを意識したレベルまで値を下げた。

実際2008年の世界金融危機以来、金は資金の安全な逃避先として投資家の熱い視線を浴び、世界景気が回復基調となってからも、世界中で取られた景気刺激策がインフレ勃発の引き金になるとの懸念が金投資を誘い、加えて昨年は投資家の米ドル離れが進み、その反作用として金価格は20%上昇した。
米国の景気低迷から景気刺激策が長引き、これが更に米財政赤字の増加に追い打ちをかけるという負のスパイラルを投資家は恐れた。FRBは“第二の世界恐慌を避けるためには手段を選ばない”との立場を明確にし、紙幣増刷の恐怖が投資家心理を冷やした。

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実際に昨年末から今年年初における金の急上昇の背景には、物価が向こう3年間で倍になるという、いわゆるハイパーインフレーションの連想があったのは確かであろう。商品相場の急騰や世界主要国の巨額の財政赤字、長期投資リターンの悪化、貨幣の増発、これらがハイパーインフレーションの連想に火を付けた。
過去においても1971年から1980年のインフレ高進期において金の購買力平価は実際の価格の15倍に達したと言われる。
しかし投資家が最悪事態を(ハイパーインフレーションを)想定して実際に資産をすべて金に投入するかは別問題なのである。ここ数年の金相場を動かしているのは実需筋ではなく投資家と投機筋の動きであると言われる。
今年になってから表面化し始めた南欧諸国を中心としたソブリン信用リスク問題は投資家のユーロ離れ/米ドル回帰を促してきた。
この米ドル回帰の動きと相反して金投資の動きに陰りが見え始めてきた。
金は究極の資金逃避先であり市場混乱期には信頼できる有形商品(tangible commodity)とみなされてきた。
しかしここにきて米国とユーロ圏という2大経済圏においてユーロ圏の劣勢が明確になりつあることが通貨面で米ドル復活の動きとなって表れてきた。
昨日のバーナンキ発言からも米国が市場資金の吸収、そして次の段階である出口戦略への道筋をつけ始めている可能性が高い。ユーロの下落と米国の金融引き締め開始が米ドルの下落傾向に歯止めをかける可能性がある。
歴史的に米国が金融引き締めサイクルに入ると米ドルへ資金が流入する傾向がある。
今後の金価格の動向を占う上で、市場のリスク回避の動きやインフレ動向に加えて今後の米ドル動向が大きなカギとなることは間違いのないところである。
金は長期的には上昇トレンドにあると思われるが、米ドル反発局面ではしばらく足踏み状態となるのではなかろうか。

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