Feliz Ano Nuevo!:水谷
スペインではクリスマスがまだ続いています。クリスマス期間の最後を飾るのが東方の三賢人つまりMelchor, Gaspar, Baltazarと呼ばれそれぞれ国王の格好をしてキリストの誕生を祝いに来ます。この国王を一般にLos Rayes Magosと呼びます。各地で三賢人のパレードが行われます。昔のユダヤ王国に生まれたキリストですから、何となく南国風の衣装です。一人は黒人の国から来訪した賢人が含まれていることが多いようです。写真は昨日のバルセロナで行われたパレードです。そして子供達はいよいよクリスマスプレゼントを期待する日が来ます。あれこれ親は考えなくてはなりません。おもちゃが中心となるようです。景気が悪くても、この習慣は永遠に受け継がれるでしょう。
スペイン経済を見てみましょう。失業者数が昨日発表となり3百万人を超えています。人口4千万人強での数字です。失業率は17.9%と若干改善しているものの、ドイツの失業率8.1%と比べると2倍以上の悪さです。第3四半期GDPは-0.3%前期比、-4.0%前年比とユーロ圏全体と比較しても、前期比では正反対の数字です。財政も4年ほど前の財政黒字から一転財政赤字となり、税収の落ち込みは国債発行という借金をして歳出を捻出している状態です。小売売上高-5.5%前年比ですが、消費者物価指数は0.9%前年比とユーロ圏全体並みの水準です。これはユーロ圏経済に影響をまともに受けているということです。物価高、景気低迷の悪循環に陥る経済状況が続く可能性があります。長期債の格下げが取り沙汰されるというのは自然の成り行きのようです。明るい性格の国民性、伝統行事もいつも通りの活況で、早く景気が回復してほしいものです。ユーロの足を引っ張る原因となっています。スペインの生きる道は中南米との深いつながりではなかろうかと思います。スペインの金融機関、通信会社は南米との関係をこのところ強化しています。アルゼンチンの金融機関の子会社化、大手通信会社テレフォニカのブラジル、アルゼンチン、ボリビア、エクアドル、ウルグアイの通信会社買収など過去10年の動きは将来何らかの形で収益に寄与すると先行投資です。同じスペイン語、ちょっと似ているポルトガル語と、やはり言葉の問題がないことはビジネスでは有利です。マドリッドのバラハス空港では、毎日これらの国への直行便が飛んでいます。キューバのハバナへも直行便が飛んでおり、観光地としてスペイン人には人気の観光地になっています。
欧州の金利について話しましょう。チャートを見てください。ユーロ金利先物市場Euribor3ヶ月物先物です。現在は98.935と利回りベースでは1.065%です。ECBの政策金利を0.25%上回って取引されると言われています。現在の政策金利1.00%を当てはめると0.815%です。6月の時点ではまだまだ利上げの環境がないと言えます。期近物の3月限を見ると99.26と利回りベースで0.74%と政策金利ベースに引き直すと0.49%と利上げなどありえないと水準です。出口戦略に着手するにはまだまだであるとECB当局が考える根拠が短期金利水準からは言えるのではないのでしょうか。消費者物価指数が0.9%とまだまだインフレターゲットの2.0%からは乖離があります。当分ECBは利上げをしないと見据えてユーロには対処するのが良さそうです。
欧州には中東欧への融資でオーストリアを中心に問題を抱えた金融機関があり、また格下げの問題がギリシャ、スペイン、アイスランドを中心として話題を提供するように思えます。基本はユーロ売りのような雰囲気です。
リスク資産として金などの商品相場と連動する場合にはユーロ買いの動きをする傾向が昨年見られましたが、今年もこのパターンのユーロ買いの動きの局面には冷静に判断しましょう。
それでは今年も皆様楽しく縁側でお茶を飲んで話すスタイルでブログします。
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