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2010年1月14日 (木)

為替悠々22

「為替悠々22」

(東京市場では相場はニューヨークと比べ動かない2 )

 日本の貿易の円建て比率は輸出が40%(外貨60%)程度、輸入が10%(外貨90%)程度である。輸出額は月間約300億ドル、輸入額は200億ドルである。このうち円建て貿易は為替は東京で起きないと考えれば、為替が起きる外貨金額は 輸出300億ドルの60%で180億ドル、輸入200億ドルの90%で180億ドルほぼ見合ってしまう。東京市場では貿易為替の外貨部分は売り買い同じとなる。東京の銀行の為替ディーラーは主としてこの為替のカバーで忙しい。自分の投機よりもこのカバーを優先しなければならず、その方がより収益的にも有利なのである。買い上がれば輸出の売りオーダーに、売り落とせば輸入の買いに見事にぶつかるのであり、またその金額が巨額でほぼ年を通せば同じとくればなかなか一挙に相場を崩すのは至難であり先に崩れるのは自分になってしまう。

 月間輸出輸入それぞれ180億ドル、1日当たり 9億ドル1000本近い売りと買いが市場にあれば東京のディーラーがばたばたすれば、自分の損益がばたばたしてしまう。こんなことは上記の数字を知らなくても東京市場でトレーディングをやっていれば体にしみつくわけであり、自然と東京市場でのディーリングスタイルが出来上がってしまう。要するに顧客にユアーズされたら その2,3銭上に売りを置き、マインされたら2,3銭下に買いを置けばよい。ニューヨークのディーラーから見れば何と楽な市場であると思うだろう。 動かなくても楽で儲かるのが東京なのである。

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