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2009年12月10日 (木)

2月のRBA理事会に対するスペキュレーション:津田

2月のRBA理事会に対するスペキュレーション
先週、今週発表された豪州経済指標は強弱入り乱れており、2月のRBAのアクションに対する見方にもバラつきが見られる。
強弱を整理すると:
強い内容:
10月小売売上高 +0.3%(予想+0.3%、前回-0.2%)
11ANZ求人広告+5.2%(前回-1.7%)---20075月以来の上昇
11月企業信頼感指数 19 (前回16)---20025月以来の高水準
11月雇用統計、就業者数+31.2千人(予想+5.0千人、前回+24.5千人)、失業率5.7%
(
予想5.9%、前回5.8)

弱い内容:
Q3経常収支-16.2bio (予想-16.6bio、前回-13.3bio)
10
月貿易収支-2.38bio (予想-1.80bio、前回-1.84bio)---輸出が3%減少、輸入が1%減少。豪ドル高の影響も
12WESTPAC 消費者信頼感指数 -3.8(前回-2.5)—2カ月連続の低下。金利上昇を受けて特に住宅ローンを抱える人の信頼感が低下。
10月住宅融資残高-1.4%(前回-2.0%)

RBAは今月3カ月連続の利上げを行ったが、昨日の時点では2月の利上げを読む向きは44%と徐々に減少していた。理由は消費者信頼感が金利先高観から2カ月連続で低下していたことが主因。WESTPAC –Melbourne Instituteが先週1200人の消費者を対象に行った消費者信頼感調査はRBAによる利上げの直後であっただけに、モーゲージコストの増大を懸念する声が高かった。事実ほとんどの住宅抵当会社はRBAの利上げ幅以上に抵当金利を引き上げ、民間の不満が高まっていた。ただ過去3カ月の利上げで消費者信頼感は合計4.6%下落したにとどまっており、これは20062008年の利上げ局面で毎回平均8%の消費者信頼感低下を見たことに比較するとその影響は軽微との見方もある。
また昨日消費者信頼感と同時に発表された住宅融資残高は利上げプラス“初回住宅購入者に対する優遇措置”の終了の影響から前月に続きマイナスとなっており、住宅バブル懸念が和らいでいる面もある。
一方月曜日に発表された11ANZ求人広告は+5.2%と20075月以来の高い伸びを示し、この雇用状況の改善が本日発表された予想を上回る強い雇用統計につながったとの見方が出来る。
他方火曜日発表されたQ3経常赤字や昨日発表された10月貿易収支はいずれも前期比・前月比悪化しており、特に貿易収支については前月比で輸出が-3%、輸入が-1%で、この輸出の落ち込みは、商品相場の堅調にもかかわらず、まだ世界金融危機の後遺症が完全に癒えないことと、豪ドル高の影響との見方が出来る。
豪州経済はここまで、世界金融危機を他国より上手くすり抜けたとの内外の評価がある。特に外需と住宅部門が内外の牽引車となってきた。一方懸念は労働市場の落ち込みと個人消費と見られてきた。ただここにきて経常/貿易収支悪化が顕著となり、金融引き締めの影響が住宅部門にも出つつあるなど、変化が見られる。一方悪化が予想された雇用部門では10月に続いて本日発表された11月分も大きく改善しており、単月のフラクチュエ―ションに終わらない可能性が指摘される。
もう一つの注意点は今月のクリスマス商戦の結果であるが、果たして景気刺激策の効果がすでに消滅している今回の商戦で、個人消費が自力での回復力を見せるか?
残念ながら12月の小売売上高の結果の発表は2月のRBA理事会(22日)の後になるであろうが、GDP6割を占める小売り部門の結果はRBAの政策にも大きく影響を及ぼす。
2月のRBAアクションについては昨日の時点で利上げ派は44%、しかし本日の雇用統計発表前にすでに70%まで増加していた。本日の強い雇用統計を受けて更にタカ派的な発言が高まろう。
ただ月単位のアクションは別にしても、豪州ではすでに金融引き締めサイクルに突入しており、当地アナリストの間では豪州金利は2010年中に4.75%まで上がり、2011年には5.5%まで上昇するとの見方が一般的である。


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