NZレビュー&見通し
「NZレビュー&見通し」
以下は12月25日付けの外為どっとコム社の南十字星(NZ)です
新年は1月8日からのスタートとなります
(今年のレビュー)
今年のNZドルドルは0.5759で始まり3月に0.4891の安値を付けた後は上昇10月に0.7634の高値をつけ現在0.7070。NZドル円は52.78で始まり、2月に44.18まで下落し、10月には69.69まで上昇、現在は64.75である。
1年を通じてNZドルは上昇したと言えよう。世界金融危機から回復し始め、中国を中心に資源需要が強まったこと、資本面においても5%以上の利回りがあるNZ債券へ資金が流れたことなどがNZドルを上昇させた主要要因だろう。
豪ドルとほぼ同様に上昇基調を辿ったが年後半にはNZ政府やNZ中銀から輸出企業の収益を損なうNZドル高懸念発言が多く聞こえ、ボラードNZ中銀総裁から「NZ経済は工業資源に恵まれた豪経済とは違う」との発言もあり弱含んだ場面もあった。豪のように3カ月連続利上げをするような経済成長はなかったが2Q、3Qとプラス成長となり12月10日の金利据え置き決定後の中銀声明で、「NZ経済が引き続き回復した場合、来年半ばごろに金融刺激策の解除に着手することを経済情勢が後押しする可能性がある」と述べたので再度強含み推移して年末となった。
(見通し)
12月23日に発表された3QGDPは予想の前期比+0.4%より低い+0.2 %となった。設備投資や製造業などが伸びなかった。イングリッシュNZ財務相は「経済回復はまだ弱い。輸出業の競争力を改善しなくてはならない。経済における構造的不均衡に対処しなくてはならない」というコメントを発した。ただ豪ともにまだまだ成長過程においてもまだら模様のところはあるが回復への道を歩んでいることは間違いない。
次の焦点は1月28日の政策金利決定だ。中銀総裁は2010年半ばの利上げを示唆しているので金利を据え置かれるがその前に発表される住宅建設許可、CPI、小売売上の数字は重要な参考資料となろう。
米国もFOMCが2月に流動性資金供給を廃止するなど出口政策への一歩を踏み出している。また雇用、小売、住宅など力強い指標も出ているのでその点からは対米ドルで弱含むこともあろうが、米国、NZから数歩も景気回復が遅れデフレ不況が続く日本の円に対しては上昇するだろう。
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