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2009年10月31日 (土)

取引業者の利用方法

取引業者の利用方法」

*取引業者は私も数社使っている。それは自然と数社になった。何故なら銀行時代でも業者は数社使っていた。いや銀行間では存在する取次業者はすべて使っていた。すべてと言っても8社しかなかった。そのうち2社は為替取引よりも資金取引に業務を集中していたため実質は6社であった。

 数社使うのが自然であり、当然であった。その時々の市場のコンディションで取引高が多い業者が異なる。取引高がより多い業者はより厚い流動性があり、スプレッドも狭くなり顧客に有利となる。また少々相場が荒れても安定したプライスを顧客に提供できる。

 ただその流動性が厚い業者は常に一定なわけではなく、順位が変わるのでその時のベストの業者を選んで注文を多く預けていた。業者によってトラブルが生じることもあるのでいつでも代替出来る他の数社が必要であった。

 また業者によってドル円が強いとか、あるいは欧州通貨が強いとか、マイナー通貨が強いとかそれぞれ得手不得手もあるので、業者も使い分けしていた。

個人の場合の業者の選び方、また何社と取引するかは銀行と同じような視点から選ぶことが出来るだろう。

 ただ銀行間取引の業者と個人向けのFXと違うところは個人のFXでは業者が取引の流動性を与えるだけでなく、為替市場の情報ソースも兼ねていることだ。銀行間取引の業者は取引の価格を提供するだけで情報のサービスはない。個人のFXは取引価格から情報の提供、さらには税金についての知識の提供などかなり至れり尽くせりのサービスを提供してくれる。

 さて個人のFXの業者の選び方だが選ぶポイントは後述のようなものがある。これらの中から個人の取引手法に基づいて選んでいく。数社選ぶというのは業者のサーバーがダウンした時に他社で取引しなければならない時があるからだ。ドル円のロングポジションを持っていてそれを決済しようと思った時にサーバーがダウンすることがある。そこで業者に電話をかけて不満をぶつけているうちに相場はどんどん動いていく。自分に有利に動く時もあるし不利に動くときもある。感情的になっているうちに相場がどんどん動いてお金がどんどん失われていくかもしれない。サーバーダウンは起こりうることと想定して、他社で売るべきだろう。

FXは同一の会社で決済しないとポジションを解消することとはならないが緊急の処置として、A社でドル買い、B社でドル売りが出来る。サーバーが復旧して市場も落ちついた時にAB両社で反対売買すればいい。2社で取引をするので手数料やスプレッドの損失分はコストとなるがそれくらいは相場が大変動して何もせずに大きく損をするのと比べればたいした費用ではない。

 その他以下の項目で業者によって優劣があると思うので、数社選んでベストなサービスの組み合わせを自分で作ればいいと思う。上述のサーバーダウン時用の業者を選ぶである以外に、通貨選択でドル円が強い業者、欧州通貨が強い業者、夜に強い業者などに分けるのもいい。変動狙いとスワップ狙いで業者を分けてもいい。

 また情報が優れている業者も一つ選んでその業者の情報を見ながら他社で取引することも考えられる。ただあまり業者を多く選択すると証拠金を多く用意しなければならなくなる。サーバーダウンのことを考えれば最低2社は欲しい。また電話取引も出来る業者を選ぶこともサーバーダウン時の一つの脱出法であろう。

 その他は以下のポイントで業者を選択し、ベストな数社を選んで万全の体制で取引に臨んで頂きたい。

(1)コスト

 為替手数料やスワップ金利が他の業者と比較して適当なものかどうか。

  (2)プライス提示

 業者が恣意的な価格を提示していれば投資家にとっては不利になる。売り買いの価格を同時に提示(2WAYプライス)しているかどうかがプライス提示の正当性を判断する一つの尺度である。 

  (3)営業時間と取引手段

 オンライン取引と電話の両方を備えている業者のほうが良い。システムダウンした時にコールセンターで24時間対応可能かどうかやオンライン取引のセキュリティーを確保していることも重要である。 

  (4)取引単位

 小口であればあるほど個人投資家にとっては便利である。現在は1万通貨単位(ドルの場合は1万ドルになる)以下、千ドル単位の取引も可能な業者がある。

(5)取引上の操作性

 顧客にとってわかりやすく操作しやすいシステムを備えているかどうかも大切なポイント。デモ取引画面などが用意されていれば実際の取引を始めるまでに注文方法などの操作や仕組みに慣れることが可能である。 

6)通貨ペア

 取引したい通貨や興味のある通貨をどれくらいそろえているか。またデイトレでは対ドルで取引するのが効率的なのでより多くの対ドルでの通貨ペアをそろえている業者がいいだろう。低金利の円との金利差を狙うならスワップ金利が良い業者を選びたい。

7)経験者

 為替取引の経験者が多くいる業者を選ぶことは無用のトラブルを避けるためにも有効だ。為替取引で生じるトラブルはある程度決まりきったものがある。注文がついているいない、損切りの注文が無理やりつけられた。システムがダウンしたなど。経験者はそのようなトラブル処理に慣れているので対応も早く、不要な損害を防ぐことが出来るだろう。

8)レバレッジ、税金

 業者によって最高レバレッジの制限があるのでデイトレで比較的高いレバレッジ利用者はその点も確かめたい。現在FXの税金の支払い方法は4種類ある。税法というより業者によって異なるので確かめてから口座開設したい。今年度からは支払い調書を業者が作成することとなったが税金の支払いが4種類あることには変わりがない。

9)財務諸表

 業者のホームページには会社案内から財務諸表まで公開しているので利用したい。

また激烈な競争が一方ではサービスの向上や新商品開発を生みだしている。主なサービス、新商品には以下のようなものがある。 

  (通貨受け渡し)

 FX取引は差額決済が通常であるが対価を支払えば通貨の受け渡しに応じてくれることが多い。輸出入の決済や外貨送金などにも便利であり、適用相場もリアルタイムの相場であり手数料も安い。中小企業の貿易、送金決済向きかもしれない。

  (オプション取引)

 保険的な戦略を組めるオプション取引を取り入れている業者もある。たとえば取引期間を自由に決められ、損失を限定しながらハイリターンを追求できる商品も個人向けに販売されている。もちろん輸出入業者、投資家も利用できる。活発な新商品開発が今後も続きそうである。

  (外貨毎月買い付け型)

 毎月少額・定額の外貨を買い付ける商品もある。外貨に投資したいが投資のタイミングがわからない人や買い付けの手間をかけずに通常の保証金取引よりリスクを軽減し長期的に資産運用したい人向きである。満期がなく解約も自由なのでスワップ金利の受け取りだけではなく為替益が出た時なども機動的に持高解消の売りを実行できる。

  (情報サービス)

 ロイター通信社を始めとする内外の速報ニュース、テクニカルチャート、エコノミスト等の相場解説や予想をホームページに掲載したりインターネット(電子メール)で配信している業者が多い。また相場の変動もあらかじめ顧客が設定した相場に達するとインターネット、携帯電話等で連絡するシステムもある。

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