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2009年9月 7日 (月)

注意報発令(その1) : かかし

調整の1週間でした。日経平均株価は3.29%下落したのに対して、ダウ平均株価も1.06%下げています。日本の停滞が目立った気がします。

ところが、3月9日の底値からの動きを見ると、日本の44.4%の上昇に対して、米国は44.2%の上げ。要は、日米の株価上昇率が再び並んだというだけのことであったようです。

09030910020090904 

それにしても、日米の株価連動性の高さに驚かされます。

ということは、どうやら日米が同じような問題を抱える局面にある可能性が高いと見て良さそうです。

そこで、先週月曜日(831)の経済産業省が発表した、7月の鉱工業生産動向によって、日本の問題点を探りだしてみようと思います。

分析の道具は、いつものように、在庫循環モメンタムを使います。出荷金額の増減率(細い実線)から在庫金額の増減率(細い点線)を差し引いたものが在庫循環モメンタム(太い赤線)です。

720090831_2

鉱工業在庫循環モメンタムは09年2月の-29.46を底に、7月には-3.11まで回復してきました。日経平均株価も39日を底に大きく上昇しています。

気になるのは、すでに6月には-3.89まで回復しており、回復が続いているとは言っても、ペースが大きくスローダウンしたことです。

直近の鉱工業在庫循環モメンタムの動きを拡大してみましょう。減速が鮮明です。

20090904

なぜか?

1.     出荷金額の回復が停滞したこと。6月が-29.7であったのに対して、7月は-30.9と悪化してしまいました。2月の-39.7に比べて良くなってはいるのですが、気になります。

2.     在庫金額は減少が続いますが、どうやら雲行きが怪しくなってきました。理由は、コスト削減努力の一環としての在庫圧縮が一巡しつつあること、そして、原料価格の上昇です。特に、原油価格上昇の影響が懸念です。

3.     したがって、在庫減少のペースが緩やかになると、それを補うだけ出荷の回復が加速しないかぎり、在庫循環モメンタムは上昇を続けることができないということになります。

 

 したがって、要約すれば「在庫圧縮などのコスト削減努力は限界に近付きつつあり、今後は売上(=出荷金額)の伸びによる企業業績の回復が、株式市場の持続的な上昇には不可欠である」ということになります。

実は、これは米国株式市場で現在指摘されている問題点と全く同じです。7月の鉱工業在庫循環モメンタムは、これを明瞭に描き出しました。

鉱工業生産動向についてのより詳細な分析を、私のブログである「スケアクロウ投資経済研究所」で、「出荷在庫バランスで7月の鉱工業生産動向を読む(9月6日)としてまとめてみました。お時間が許すようであれば、ご参照いただければと存じます。

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