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2009年9月14日 (月)

注意報発令(その2) : かかし

日米ともに、先週金曜日の株価は下落しました。しかし、週間ベースでみれば堅調です。日経平均株価が2.52%上昇したのに対して、ダウ平均株価も1.74%上げました。

この結果、大底であった今年39日を起点として見ると、日本が48.0%、米国が46.7%と両国の上昇率が非常に接近しています。

グラフで見ると、日経平均株価の頭打ちが多少鮮明になっているのが気がかりな程度で、両国の基調としてのトレンドが崩れる気配はありません。

20090912_2

大底である39日の日米両国の株価を100として、指数化して重ね合わせてみると、一時的には両者が乖離する兆しもあったのですが、直近では再び完全といってもいいほど同期する状態に戻っています。

09030910020090912_2

この連動性の高さについては先週も指摘しました。そして、在庫循環モメンタムという景気指標でみた日米の状況が同じ局面にあるために、株価も同期している可能性があると申し上げました。

先週は、日本の在庫循環モメンタムについて考えました。

20090904_2

要点は以下の4つ。

1.上昇を続けてきた鉱工業の在庫循環モメンタムが7月には急減速した。

2.出荷金額の回復が停滞したことが大きく影響している。

3.在庫金額の減少が続くが、在庫圧縮などのコスト削減努力もそろそろ限界に近づきつつある。

4.したがって、在庫循環モメンタムが今後上昇を続けるには、出荷金額の回復、つまり売上増加がキーになる。

何度も繰り返すようですが、在庫循環モメンタムと株式市場の連動性はかなり高く、株価が上昇を続けるためには、売上の回復が象徴する実体としての景気回復が不可欠になるということです。

 株式市場が期待としての景気回復から、現実としての景気回復を求めているということです。

 そこで、9月2日に米国商務省が発表した7月の出荷・在庫・受注統計を用いて、米国の全製造業在庫循環モメンタムを作成することで、現状の景気の状況を確認してみようと思います。

20090910_2

 紙面の都合もあり、要点だけを取り上げてみます。

1.7月の在庫循環モメンタムは-10.47と、6月の-10.73から僅かな改善にとどまった。上昇の兆しを鮮明にしていたが、7月は急減速となった。

2.出荷金額の停滞が目立つ。6月の-9.10に対して、7月は-10.32と僅かだが悪化した。

3.在庫金額は-10.32と、前月の-9.10からさらに減少しており、在庫圧縮が順調に進展していることを示すが、減少ペースは鈍る兆しを見せてはじめている。

4.したがって、在庫循環モメンタムが今後も上昇を続けるためには、出荷金額の回復が不可欠となる。

 どうでしょうか? 日本の状況と全く同じです。どうやら、同期する日米株価の背景には、このような事情があるのだろうと見ています。

私のブログである「スケアクロウ投資経済研究所」に9月10日付けで投稿した「7月の米国出荷・在庫・受注統計を読む」という記事の中で多少詳細な分析をして見ました。お時間が許せばご参照いただければと存じます。

なお、文中では説明を省略しましたが、「在庫循環モメンタム」とは、出荷金額の増減率から在庫金額の増減率を差し引いて作成する簡単な景気指標です。したがって、出荷の勢いが強まるか、在庫が減少して需給が改善すると、この指標は上昇し、株価も連動する傾向が見られます。

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