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2009年8月20日 (木)

豪州経済に対する当局姿勢:津田

過去何週間かにわたって政府・財務省の景気に対する見方はRBAほど楽観的ではないように思える。財務相のケン・ヘンリー事務次官(事務方のかなりの実力者)は“景気の二番底”の可能性について警鐘を発している。一方RBAのスティーブンス総裁は、最近景気に対する前向きな姿勢が目立つ。“緊急事態は終わった”として、「景況回復は予想より強く、金利はもうすぐ“より正常な状況に”戻る」ことを一貫して伝えている。市場はこのスティーブンス発言を受けて、“過去50年で最低レベルのキャッシュレート3%は終わり、金融政策は過去の長期間の平均レベルである55.5%び戻らなければならない”と考え始めている。
先週金曜日の下院経済委員会での議会証言において、スティーブンス総裁は、「今回の景気後退は過去においても“軽い部類”に入り、失業率は政府予算案にある8.5%に達しない可能性がある」と述べた。

また彼は「住宅借り入れが過熱し住宅バブルのように住宅価格が高騰する場合にはRBAの利上げ速度が速まる可能性がある」とも述べている。

また一昨日公表された今月のRBA理事会議事録では“世界経済の展望がより明るくなっており、豪州経済の状況も予想以上に改善がみれれる”点が指摘された。
昨年の金融危機以来スティーブンス総裁は、景気の先行きが怪しくなるたびに、楽観論で景気付け、財政刺激と金融緩和で景気回復に自信をつけてきた。

しかし実際のところRBAはそんなに楽観主義なのか?実はRBAは利上げ観測の拡大に神経質になっている面も確かにあるようだ。

ここまでの景気の回復も政府の刺激策と、超低金利というカンフル剤によるのは明白であり、景気の自律反転とはまだ言い切れない。家計に対するこれ以上の政府補助は今のところ予定されていないし、景気に対する信頼感はまだ脆弱なものだ。民間部門の借り入れコストは依然として高く、投資意欲が近い将来に回復する兆しは弱い。中小企業の借り入れコストは増大しており、一種のクレジット・クランチに瀕しているとの見方が強い。

もしRBAが金利先高感をあおるような行動に出れば、駆け込みの住宅借り入れ需要が更に高まり、せっかく回復の兆しが見え始めた景気の腰を折る危険性すらある。“景気回復を先導しつつ、過度の利上げ期待を抑制する”。このあたりがRBAの舵取りの難しいところであろう。
一方政府にとっては“危機はまだ終わったわけではない”として景気に対する慎重な見方を示す方が得策のようだ。つまり今後発表される経済指標が全てポジティブなものとなる可能性は少なく、悪い数字に対する予防線を張っておく必要がある。また更に先を展望すれば、政治的にも次期総選挙(2011年)をにらんで、“現政府は歴史的な経済危機をうまくマネージした”という実績を作る必要があるためだ。




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