株価予測モデルのパフォーマンスチェック:呂 新一
8月に入りましたので7月の予測パフォーマンスをチェックすることにしました。振り返って見ると、7月前半は予測が2勝3敗と相場のリズムに乗れなかったが、後半は3勝ゼロ敗で、ある程度本来の調子を取り戻しました。
また、実際の指数(TOPIX)の動きと比べてみると、指数が7月の1カ月で2.34%上昇したのに対し、モデルに基づく運用が0.85%の上昇に止まり、指数の上昇に遠く及びませんでした。ただ、一方、指数は一時(7月13日)6月末に比べ8.32%も下落したが、モデルに基づく運用は最悪でも前月末に比べ2.40%の下落(7月15日)に止まっていました。言い換えれば、モデルに基づく運用は一時の流れに乗り高いリターンを得るのを諦める代わりに、収益の振れの抑制に成功しました。
7月後半の株価上昇は凄まじかったが、モデルによる運用はそれに付いていけませんでした。それは次の2つの理由によるものと考えられます。1つはモデルの性格です。このモデルは、リスク抑制との観点から、流れを察知しそれに乗るよりは、過去のパターンとロジックをベースに、翌日に相場がある方向(上昇/下落)に動く確率が高いと判断した場合のみ売買シグナルを出すことにしています。その意味では、過去のパターンから見て必ずしも上昇すると判断出来ないが、相場の流れで結果的に上昇した相場についていけません。もう1つの相場動きの特徴です。7月後半以降の相場急上昇は主にNYの株価上昇に引っ張られたもので、東京マーケットの主導によるものではありませんでした。このような時は、東京マーケットの分析に基づくモデルのパフォーマンス低下はある程度予想されたものと言えます。
こうしてみると、このモデルのパフォーマンスをさらに高めるには、トレンドをキャッチしフォーロー機能を付き加えることが不可欠です。
また、2月2日のモデル・バリューとTOPIX終値を100とすれば、その後の変化は次のチャートの通りです。
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