この一冊=両から円へ
「この一冊=両から円へ」、山本有造、ミネルバ書房
幕末・明治前期貨幣問題研究
重点は円の誕生の明治4年(1871年)の新貨条例から銀本位制の確立する明治18
年(1885年)の間である。
外国為替ディーラーとしてはやはり洋銀相場の記述が気になった。円の対外価値は円と洋銀の交換率である洋銀相場によって計られた。
明治7、8年には金流出と国際収支の悪化で通貨危機状態となっていった。
明治維新創業にかかわる財サービス資本の輸入コストが増大した。幕末は貿易黒字であったが維新時は貿易赤字となり洋銀相場は急騰したようだ。
また銀価下落、金価騰貴で1:15での金銀比価が1:16となっていった。安い銀貨を輸入し日本の金貨と交換し海外へ輸出する取引が極めて有利となった。
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