最近の南ア豪NZの見方
「最近の南ア豪NZの見方」
最近の豪、NZ&南ア情勢(近々、外為どっとコムFXアカデミーで放映、詳述致します。
http://www.gaitame.com/gaitame/index.html?academy
「南ア近況=ストやGDP、政策金利、中銀総裁交代」
先月からは南アは建設業、公務員、電信、鉄道の賃上げストが相次いだ。ただ電力大手で南アの90%、アフリカの45%の電力を送電するエスコム社のストが回避され安堵感がひろまった。2QGDPはゴーダン財務相が世界景気の回復に乗り遅れると事前に発言していた通り前期比年率で-3.0%なった。3Qもマイナス成長で4Qに漸くプラスになる予想である。
8月政策金利決定は予想外の0.5%引き下げで7.0%となったが2四半期連続マイナス成長となれば当然かもしれない。また最後まで政治の圧力に屈せず中銀の独立性を訴え前回は労組の利下げ要求に反して政策金利を据置いたムボエニ総裁は10年の任期を終え11月に退任する。 次期総裁はマーカス女史で労組との関係はスムーズになると見られている。
「利上げの旗手、オーストラリア、利上げ、住宅、インフレ」
くどいほど豪首脳(ラッド首相、スワン財務相、豪中銀スティーブンス総裁など)が景気回復に伴う利上げを示唆している。ただ市場もそれに反応して買いすぎたためか豪ドルドルが0.85セントで反落してしまった。大きく売り込まれることはないがじっくりと買い進みたいところである。もちろん調整で売られても経済の中味は悪くない。
住宅建設許可、住宅価格とも堅調である。雇用も改善してきている。資源価格も底入れしている。TDセキュリティーズとメルボルン研究所が発表した7月の豪インフレ指標「TD─MIインフレ指数」は、通信・住宅コストの急増を受けて、前月比0.9%上昇した。これは月次ベースでは調査開始以降の過去7年で最大の上昇幅となり、追加利下げが実施される可能性が一段と後退している。
「NZ-ミルク価格上昇、NZ懸念、格付け、雇用、住宅」
大手酪農のフォンテラ社のミルク(全脂粉乳)の入札価格が前回よりも26%上昇した。NZ経済は住宅を中心に回復していたが輸出の20%を占める酪農製品価格の下落が景気の重しとなっていたので、これは一つの明るいニュース。
これまでNZ政府中銀は声をそろえてNZ高はNZ経済、輸出産業が痛手を負うので好ましくないとしていたのは製品価格の下落をNZ安で相殺しようとしていたのだろう。キー首相、イングリッシュ財務相、ボラード中銀総裁、スペンサー中銀副総裁、グローサ貿易相などが口を揃えていた。製品価格が上昇すればNZ高けん制も和らぐだろう。
その他、フィッチがNZのソブリン格付け見通しを「ネガティブ」に引き下げたり、2Qの失業率が過去9年では最悪の6%となったネガティブなニュースもあったが、NZドルは底堅い動きを示した。世界経済が回復の兆しを示し始めて世界の株価が堅調となり、NZ首脳も年後半の景気回復見通しを示したことから買いが出始めた。
住宅好調
ASBの四半期調査で住宅価格が上昇すると答えた人がネットで7月は18カ月ぶりにプラスとなったからだ。また年初から上昇している住宅ローン金利はまだ上がるという調査結果も出た。要因は供給物件の減少だがNZに流入する人口が増え、流出する人口は殆どないという状況からだ。
これと酪農製品価格の上昇はNZにとってポジティブだが、やはり雇用不安が問題で若年層(15-19歳)の失業率は7.5%と全体の6.0%を大きく上回っている。政府も職業訓練所を充実させているが求人増えなければ始まらない。
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