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2009年7月21日 (火)

アメリカの財政赤字が次の波乱材料 竜河

いろんな報道が明らかにしたように、中国でドル価値の低下へ恐怖感が非常に強い。最近の欧州通貨高(ドルが欧州通貨に対して安くなること)、そして米連邦政府・地方政府(例えばカリフォルニア州)の急速な財政悪化で、その恐怖感が一層強まりました。

 

ブッシュ時代で、アメリカの財政赤字が大きく膨らみましたが、オバマ政権になってからは財政赤字の増加が急カーブを描き、留まるところを知らない勢いとなってきました。また、先行きを見通すと、景気の好転がまだまだ先であるため、当面、税収の増加が期待できません。一方、景気を刺激するため、政府の財政支出を平時モードに戻ることはとてもできません。言い換えれば、米国の財政赤字拡大は当面続くことになります。

 

ただ、いまの所、米財政赤字問題はまだ最悪の状態(ファイナンスが出来ない状態)になっていません。というのは、グローバル不況で各国の政策金利水準が歴史上の低水準に抑えられ、どこも金利水準が低いレベルにあり、そして、企業は設備投資を拡大する考えがあまりなく市場から積極的に資金調達をしていません。他方、家計では消費を慎んでおカネの節約に励み、政府の調達ニーズに応じる資金は潤沢にあります。

 

無論、現在のこのような構図は、景気が停滞しデフレが続く状況下の産物で、将来的に、景気が好転し或いはインフレ期待が台頭し、金利が上昇すれば、財政赤字の(り)ファイナンスがかなり難しくなると予想されます。

 

米国政府は財政赤字問題がどうにもならなくなるまえに、借金の削減に動く必要があります。今のところ、次の3つの削減手段が考えられます。

 

1)国民からもっと税金を徴収すること;

2)ある程度の物価上昇を許し、政府の実質負債を軽減すること;

3)ドル価値の低下を放置し、海外債権者への返済負担を軽くすること。

 

 無論、中国政府・国民が恐れているのは上記の3)のドル価値の低下を放置することです。ただ、中国政府・国民の心配をよそに、長期的に見れば、ドルが緩やかな低下トレンドを辿ってきています。

 

 また、米長期金利の動きを見ると、3月中旬以降は上昇トレンドにあります。この下期に、連邦・地方政府財政赤字の拡大が原因で長期金利が上昇し続ければ、株式相場ひいては米国の景気回復にひと波乱が起こる可能性は充分にあります。

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