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2009年6月 1日 (月)

入門、国が破綻して資産がパーになる可能性③

「入門、国が破綻して資産がパーになる可能性③」

「デフォルトの体験」=私の場合であればウクライナ国債は数ヶ月デフォルトの後、ペナルティー金利を加えて返済したのでトータルでは予定より収益が上がり結果オーライとなった。またアルゼンチン国債もデファルトとなった。さんざん債権者やIMFとの協議でもめた後に債務を30年延長、金利を大幅引き下げることとなった。ただGDP連動債というものを発行して債権者に付与、GDPが順調に拡大すればおまけの金利がつくことになった。

また日本の投資家に人気のある南アフリカの債券では発行体は南アのものではなくトリプルAの最上級の格付けの欧州の公的機関のものが多いのでまずはデフォルトにはならない。それを心配するなら先に日本のことを心配しなければならない。その国の債券においては社債と国債でデフォルトの処理は異なる。民間の社債ではそのまま破綻して紙くずになる可能性も高い。国債の場合は、上述したようにIMFなどの救済が考えられるが、IMFの融資を受けるには増税などの厳しい条件が課されるので国民の不満が生じ、解決には時間がかかることがある。2000年頃から始まったアルゼンチン通貨危機では増税や預金引き出し制限に不満をもった国民が暴動を起こしたこともあった。しかしIMFは国を破綻させないように長い時間をかけて債務返済スケジュールが練り直していった(リスケジュール)。

国の破綻、国債のデフォルト処理はこのような手順で行われていく。高金利になればなるほどデフォルトの危険性は高まっていくものであることは理解して頂きたい。年率10%以上の金利を返すのはいくら成長率は高いといってもその国の経済にとっても大変なのである。(続く)

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