匍匐前進(その1) : かかし
「かかし」です。
先週はダウ平均株価、日経平均株価ともに堅調でした。ダウは1.7%弱、日経は3.1%弱の上昇。ダウに比べて日経の上昇ペースが速いのが目立ちました。
ただし、このチャートを見ていると、日経平均株価は9000円の厚い壁を前に、非常に重要なポイントにいることがわかります。
果たして、9000円の壁をブレークして急上昇の局面に入るのか? それとも、壁に押し返されて調整局面となるのか?
私は、壁をブレークする可能性が従来よりも高まったのではないかと見ています。したがって、「ちょっと一息」から「匍匐(ほふく)前進」というスタンスに変えようと考えています。
「前進」とする理由は景気指標にあります。次の図をご覧ください。鉱工業在庫循環モメンタムと日経平均株価を描いたものです。ほぼ同じ動きですね。つまり、株価は景気指標に連動しているということです。
特に注目しているのは、先週金曜日に発表された3月の鉱工業生産動向の数字です。この統計により作成した3月の在庫循環モメンタムは明らかに底打ちを示し始めました。しかも、在庫の減少に加えて、出荷の下げ止まりも見えてきたのです。もう少し詳細に在庫循環モメンタムの動きを見てみましょう。細い点線で示した在庫と細い実線の出荷の動きにご注目ください。
それならば、なぜ「前進」とせず、「匍匐前進」とするのでしょう?
理由は日経平均株価の上昇率がダウ平均株価を大きく上回るためです。ある程度の短期的な調整の可能性は常に念頭に置いておく必要があるでしょう。
在庫循環モメンタムについては、これまで何度か御説明させていただいているために、今回は省略させていただきました。ただし、その内容を再確認なさりたい方もいらっしゃると思いますので、私のブログである「スケアクロウ投資経済研究所」 http://kakashi490123.cocolog-nifty.com/blog/ で、比較的に詳細な解説を昨日掲載しておきました(「上がる株が見つかる投資理論(その3)」ので是非ご参照ください。
また、注目度の高い半導体(集積回路)と乗用車の在庫循環モメンタムも、ご参考までに掲載してあります。
かかし
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