誰がうってんねん、誰がこうてんねん
「誰がうってんねん、誰がこうてんねん」
銀行のディーラーをしているとよく聞かれた。
同僚が営業が、他行のディーラーが、他行の営業が、日銀が、財務省が、マスコミがいろんな人が聞いてくる。聞いたらそれで終わりで別に売りも買いもしないのでがっくりする。何のために聞いているんや。ひやかしはやめてや。
現在は金刀比羅さん、いや失礼コンプライアンスというのがうるさいので名前はもらさないようにしているらしいが。
「オレが売ってる」といったらあまり興味を示さない、適当に、うそだが、ヘッジファンドとか、中東とか言うと喜ぶので、派手な名前を言ってあげることもあった。
さて誰が売ろうと買おうと百万ドルは百万ドルで需給に与える影響は同じである。
最近は米国景気が悪いのだが、あまりドルは下落していないどころか頗る強いのが事実。
それは景気が落ち込んで輸入が減少しているからだ。ネットで最近は月間200億ドル減少している。ドル売りが1日10億ドル減少している。逆に言えば誰かがドルを毎日10億ドル買っている。ドルが上がらないとおかしい。
そういうと為替市場は投機が動かし、貿易為替の占める部分はわずかと反論する人がいるのでまたかと思ってしまう。
どこのどの数字を拾ってくるのか知らないがおそらくはBISの数字が元ネタだろう。
ただあの数字の6割りは為替変動に関係のないスワップである。また1回の貿易取引をカバーするのに少なくとも2重計上、たまに3重、4重となっている。その上乗せ分も投機取引と考えているようだ。
もし投機が貿易取引よりも多いと思うなら、内外の為替のディーリングルームを覗けばいいだろう。投機取引がほとんどを占めているディーリングルームは存在しない。
やはり為替は貿易と内外の機関投資家の動きを追えばいい。 よくわからない参加者、見え難い投機筋というのは実際は存在しない。
有史以来の基本は貿易赤字国は通貨が下がり、黒字国は上がる。日本は赤字か黒字かの瀬戸際である。長期的に見ての話。デイトレはデイトレの需給で動く。
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