さらに一歩(その4):かかし
「かかし」です。
米国ダウ平均株価は先週3.1%上昇しました。気がつきませんでしたが、4週間連続の上昇で、21.5%という上昇率は、CNNマネーによると1933年以来最大なのだそうです。
日経平均株価も先週は1.4%上昇しました。週初月曜と火曜日に大きく調整したのですが、切り返して調整を埋めてしまうところに、基調の強さがうかがえます。
下のチャートが示すように、日経平均株価の上昇が目立ちます。過去4週間の上昇率は22%と米国ダウを上回っています。
では、これからの動きは?
先週も書きましたが、日経平均株価の上昇ピッチが速すぎるのが気がかりです。確かに、調整らしきものはあったのですが、不十分だと見ています。基本的なスタンスは「強気」で良いのですが、短期的には調整を念頭に入れておくべきだと思います。
そのように見る根拠は、日経平均株価から米国ダウ平均株価を差し引いた両市場の乖離水準の動向にあります。
特徴は2つあると思います。
(1) 乖離幅が拡大すると必ず調整が生ずる。○印で示したところがそのような局面です。単純なのですが、かなりの投資収益が確保できます。
(2) 日本株の上方への乖離が著しくなっている。→で動きを示しました。2週間ほど前に、「日本株は上に行きたがっている」と指摘しましたが、その動きです。
2つ目の動きは重要です。株価の長期波動は日米が全く逆といえるからです。この点については、昨年12月1日に書きました。念のため、その時に用いたチャートを再掲します。この流れから見ると、日本株は長期上昇、米国株は長期下落となる可能性があります。
ところで、現在の日本株の上方乖離の傾向は(2)の動きを示すものなのでしょうか?実は判断は不可能です。そう判断するためには、株価を含めてあまりにもデータが不足しています。ただ、私が想定する調整が全く見られないまま、一方通行の上昇が続くならば、この視点を真剣に考慮する必要があるかもしれません。
そこで、現実的な投資戦略です。(2)が示す長期的な観点を念頭におきつつも、(1)の短期的な動きを重視して、調整局面のもたらす投資チャンスを追及したいと思います。もちろん、基調の強さを勘案して、調整局面のもたらす「売り」の利益は欲張らないこと。そして、調整終了後はただちに買い」に復帰すべきだと考えています。
かかし
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