« 白洲次郎と為替 | トップページ | ドル円テクニカル、200日線 »

2009年3月 8日 (日)

今週の豪ドル相場:津田

豪ドル米ドル、豪ドル円日足チャート、下段はRSI

Image002_2

Image004

                              (出典CMC Markets)

 (先週の豪ドル相場)
先週のレンジ 
AUDUSD:0.6286-0.6526 AUDYEN 61.05-64.78

先週は金利週間で各国の政策金利の発表があった。(RBA据え置き、カナダ中銀1.0%→0.5%、インド中銀5.5%→5.0%、BOE1.0%→0.5%、ECB2.0%→1.5%)
また米保険大手AIGへの追加支援、国内GDP(-0.5%)、中国全人代開幕そして金曜日の米国雇用統計の発表(失業率8.1%、NFPRマイナス651千人)と材料盛りだくさんの一週間であった。金融政策面ではRBAは若干意外感のある据え置きを、またECBBOE両中銀の予想通りの0.5%利下げと量的緩和への移行(ECBは検討)が確認された。世界的に株価は軟調推移。特にNYKダウは根強いGMの破綻懸念や金融不安から19974月以来の安値となり金曜日は一時安値6467ドルをつけた。かかる中豪ドルはある程度堅調を維持しながらのレンジ相場となった。ドル円が99円台後半をトライするのを横目にGDP悪化にもかかわらず、水曜日には世界的な株価反発からリスク選好の動き強まり65セント台前半、64円台後半に上伸した。週末に向けては株価反落や米国の金融不安、欧州の景気後退懸念などからリスク回避の動き強まり、豪ドルも軟調に転じたが、金曜日に発表された米国の雇用統計が悪いなりにも予想の範囲内に収まったことから、週末を控えたポジション調整の株買戻し、欧州通貨、オセアニア通貨買戻しの動きも見られ、結局64セント、63円近辺で越週した。

今週の豪ドル相場)
予想レンジ AUDUSD:0.6200-0.6600 AUDYEN 62.00-67.00

先週の材料盛りだくさんな相場からまた通常相場に戻ると言う感じ。ポイントはやはり歴史的な安値圏にある主要国の株価動向。米国雇用統計(NFPR)は市場の一部にはマイナス100万人の予想もあっただけに、とりあえず予想の範囲内に収まってくれたという安堵感はあろう。(数字的には前月の655千人から651千人に改善??)。ちなみ金曜日もダウは小幅だが前日比プラス圏で引けた(+32ドル)。これで急激な就業者数の減少が始まった10月以来、12月を除く5月中4月で雇用統計の悪化にもかかわらずダウは前日比高値引けしたことになる。ただ米金融機関や自動車会社への懸念、更には次の悪材料と目される米商業不動産問題など不安材料は尽きない。一方日本では政治資金規正法問題にゆれる小沢代表の進退など政局混迷や期末月を控えて企業決算悪化の観測、更には欧州経済不安や東中欧問題なども引き続き要注意。”原則的にはリスク回避の動きが主導する中、時折調整色のあるリスク選好の動きが出る”という先週のパターンが継続しよう。そんな中100円トライに失敗して一旦96円台半ばまで下落したドル円が再び98円台で越週している。一説には100円前にはオプション防衛などで20億ドルを超えるドル売りオーダーがあるとか言われているが、そのうち消化して100円ブレークとなるような気がする。
豪ドルは依然としてレンジ相場で欧州通貨、円追随の動きとなろう。基本的には景気回復の兆しが見え始めるまで上値抵抗線(65-66セント台、65-66円台)ブレークは難しい。だがしかし、一旦回復基調が鮮明になりだした時は、豪ドルも意外に早く反転するのではないか。その意味で中国の7兆元減税策の商品相場への影響などもチェックする必要があろう。

(需給)
先週も63セント割れでの実需の買い(鉱山関連輸出玉)が豪ドルをサポートした。豪ドル建て外債発行需要や、M&Aがらみなどに加えて、今年は豪ドルからのリパトリも例年ほど多くないとの観測もあり、需給面ではYはり足元買い需要が勝っていると言えよう。

(テクニカル)
上チャートでご覧いただけるように豪ドル円は金曜日に一時一目均衡表の雲に突入したが、跳ね返されて日足でも長い下ヒゲを出した。また長短移動平均線は共に上向きであり、しかも『ゴールデンクロス』しており、上方トライの可能性を示唆する。RSIも58%とさほどoverboughtになっておらず、ドル円が上昇して、豪ドル円が上値をテストする場合には、豪ドル米ドルもその動きにフォローする可能性があろう。


         


「Joeの豪ドル道場」FXマガジンにて毎週 月・水・金 執筆中
!


ご購読はこち らから

野村雅道と楽しい投資仲間達おすすめFX会社

0

|

« 白洲次郎と為替 | トップページ | ドル円テクニカル、200日線 »

2津田穣」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 白洲次郎と為替 | トップページ | ドル円テクニカル、200日線 »