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2009年2月 9日 (月)

米国の在庫循環モメンタムを読む:かかし

「かかし」です。

相変わらず、悪い経済指標が続きますが、底堅い株式市場ですね。このような状況が続くと、「弱気のコンセンサス」に多少の乱れが生じます。「弱気ではない」(強気に見える?)見方も出てくるようになります。

「次の一手」を真剣に考えるべき時期にさしかかっていると思いますが、大きな転換点では油断は禁物です。嵐が完全に去ったわけではありません。

そこで、「次の一手」に入る前に、もうちょっと時間もありそうなので、米国の様子を見ておこうと思います。なにしろ、株式市場から見る限り、日本は米国の完全連結子会社なのですから。

米国商務省のM3と呼ばれる出荷在庫データを使います。日本の経済産業省のデータは数量ベースですが、米国商務省のデータは金額ベースです。金額ベースで見た出荷の増減率から在庫の増減率を差し引いたものを「在庫循環モメンタム」と呼ぶのは以前お話したとおりです。

まず長期の展開から。70年代の石油危機以降に全製造業の在庫循環モメンタムがダイナミズムを失ったように見えるのは、他の成熟国にも見られる共通した動きです。現在は在庫循環モメンタムが大きく下落しています。その大きさは石油危機のころに近いですが、下落のスピードは石油危機を上回ります。

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次に、最近の動向をもう少し詳細に見ます。意外にも、底が抜けたような下落にはなっていません。それどころか、12月には若干反騰しました。もちろん、わずかですが。

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気になる自動車の動向はもっと意外です。出荷は落ちていますが、減産で在庫調整が順調です。そして、出荷でさえ下げ止まりの動きが出ています。

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IT産業の動きも見ておきましょう。自動車よりも状況は悪いのですが、在庫の積みあがりは限定的です。フィラデルフィア半導体指数を見ると、下げ止まりはもっと鮮明です。

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結論として言えることは、実体経済は確かに弱いのですが、どうも底が抜けたようなとんでもない状況ではなさそうです。ちょうどオデキができた時のように、腫れがひどい時には、命にかかわる重大なことに思えるのですが、腫れが引くと本当の患部に限局してきます。同じような展開になるのではないでしょうか?

かかし

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