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2009年1月30日 (金)

Australian Financial Reviewの面白い記事:津田

<この疲弊した時代への特効薬は前例のないものとなるかもしれない>

ゼロ金利でも不十分な時はどうなるか?米国が金融緩和により必要な通貨供給量の拡大を実現するためには2010年の暮れまでにFFレートを<-6%>に下げる必要があるとの試算がある。しかし問題はゼロ以下に金利を下げることは実質的に不可能であるということ。その結果として”ゼロ金利”でも景気実態から言えば”高金利”というおそろしいことになる。

通常景気がスローダウンすればFRBは短期金利をインフレ率以下に下げることによりインフレ調整後の実質金利をネガティブにすることができる。もしインフレ率が6%の時に金利が4%であれば実質金利は-2%ということである。実質マイナス金利に誘われて人々はお金を借り入れて消費や投資を行うことになる。

問題はインフレーションがゼロ%に低下した時にFRBは金利をインフレ率以下に下げられないということである。そしてこのゼロインフレ率は間もなく訪れると多くのエコノミストは予測している。明らかにFRBは人々に1000ドルを預けさせて1年後に950ドルを払い戻すことはできない。またそうなれば人々は単にお金の目減りを防ぐために銀行以外のたとえば”箪笥の中”に金をしまい込むことになる。

解決策は明白である。それは”FRBが慎重にインフレ率を引き上げる策に出る”ということ。上記のようにすぐさま必要とされる”6%”にインフレ率を引き上げるのではないが、しかしかなり高い水準に引き上げる必要性が出てくる。
そのための一つの方法は多くの紙幣を印刷することである。FRBは財務省証券や住宅担保証券を買い取り、ニューマネーで支払うことによりこの目的に合致することができる。この方法により現在のゼロ金利を実質マイナス金利にもっていく訳である。

過去FRBの責任者の99.99%はインフレ退治のために困難な時を過ごしてきたが、インフレ率を上げるために苦労したものはいないであろう。しかし今FOMCのメンバーの大半はデフレはインフレよりも”諸悪の根源”になりうるということに気付いている。

もちろん実質マイナス金利を実現しても景気回復には十分とは言えない。そのためにオバマ政権は金融システムを強化し、減税と財政支出の拡大を図っている。

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